空気中の振動を吸収するスポンジを内蔵
ピレリはこのほど、ロードノイズを25%削減するPNCS(ピレリ・ノイズ・キャンセリング・システム)を搭載したタイヤの需要が1年で倍増したことを発表した。
2013年から搭載タイヤの販売がスタートしたPNCSは、路面とタイヤの相互作用から発生する車内のノイズを削減する目的で設計。タイヤ内には音を吸収するスポンジのような素材が埋め込まれているが、車内のノイズになる可能性がある空気中の振動を吸収。スポンジが振動を弱めることに寄与し、ノイズが削減される仕組みだ。PNCSが実装されたタイヤには、サイドウォールに特別なマーキング(PNCSの文字の横にスピーカーと横棒付きの音波のシンボル)が施されている。
PNCSの搭載により、ノイズは3本のタイヤからのみ発生することと同等のレベル、つまり25%削減される。PNCSを搭載するタイヤは、プレミアム&プレステージカーメーカーから高い需要を得ているという。
ピレリのテクノロジー&イノベーション担当副社長、マウリツィオ・ボイオッキは次のようなコメントを発表している。
「ピレリは、タイヤ開発の一方で顧客のドライバーズライフを改善するテクノロジーの研究を続けています。ランフラットとシールインサイドは、パンクに伴うリスクを最小限に留め、PNCSは走行時の車内快適性を改善します。プレミアム&プレステージカーメーカーにおける需要が高いこれらのテクノロジーは、最高級の品質の確保に寄与しています。ピレリのホモロゲーション数は3100近くに達していますが、そのうち770は、このような最新テクノロジーに関連したものです。また、専用のタイヤであることを示すマーキングが施されたタイヤは720以上を数えます。PNCSのようなテクノロジーの存在は、タイヤ交換の際、クルマのモデル専用タイヤを選択する重要性をドライバーに喚起します。専用タイヤの選択は、クルマのベストな状態を導く唯一の方法であり、モデル専用に設計されたタイヤの特性によるメリットを享受することができます」