白馬村とKDDIが連携して除雪車の運行を支援。今冬のうちに実証実験を行う
現行の4Gを一段と進化させた第5世代の次世代移動通信システム「5G」を活用する実証実験がさまざまなカテゴリーで始まっている。自動車関連も5Gを活用するシステム構築が進んでおり、高速・大容量通信を生かした運転支援や危険回避など、自動運転につながる技術が開発されつつある。NTTやKDDIといった通信事業者にとっても大きなビジネスチャンスとなるだけに積極姿勢を強めており、政府・総務省がその動きをバックアップするなど官民一体の動きもあちこちで見られる。
その一環としてKDDIが長野県白馬村と連携し、ITを主体とした地域活性化を進める協定を締結。観光振興に力を入れる白馬村をKDDIが支援する形で観光アプリの提供や、アクティビティ時のスマホ活用などをサポートしていく考えだが、なかでも興味深いものに5Gを活用した除雪車の運行支援がある。
雪国にとって除雪車の運行は欠かせないものだが、人件費や除雪車運行コストが財政を圧迫しているという話はよく耳にする。それを5Gで支援することで効率アップ、あるいは自動運行化に結びつけば多くの自治体にとって朗報となる。KDDIと白馬村は’2018年度中、すなわち今冬にはこの5Gによる除雪車支援の実証実験を行なう考えで、その具体像は示されていないものの、効率アップが図られる期待は大きい。煩雑でコストのかかる除雪作業にどんな形で5Gが貢献することになるのか。両者の取り組みに注目しつつ、実りある成果が示されることを祈りたい。