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ブリヂストンが次世代女性リーダーを育成。「未来起点プロジェクト」を発足

お茶の水女子大学と連携。「未来起点ゼミ」が今年4月からスタート

政府が「女性活躍加速のための重点方針」を打ち出しているものの、企業や官庁における女性リーダー(管理職)の登用はまだまだ少ない日本。国会議員(衆議院議員)の女性比率は10%程度で世界158位と中国やロシアより低く、企業の管理職となるともっと低く7%程度。まだまだ女性の活躍の場は限られているというのが実情だ。
そんな中でタイヤメーカー最大手のブリヂストンが女性リーダーの育成支援を発表したのは2017年1月のこと。国立大学法人・お茶の水女子大学と協定を結んで産学連携での育成プログラム推進を始めていたが、約2年を経てプロジェクトが具体化。「未来起点プロジェクト」の名で今年4月から社会連携講座を開始することになった。対象はお茶の水女子大学の大学生および大学院生に加え、同大学附属高等学校の高校生も受講できる。ゼミナール形式なので定員は20人と少ないが、これを機に同種の講座が広がっていく可能性もある。
この「未来起点ゼミ」では未来起点で自ら考え、実行する学生のリーダーシップ育成と、社会に対して次世代の視点から考えた未来予測を共有することを目的として設定。ちょっと抽象的でつかみにくい面もあるが、このゼミで学生は企業や自治体、教育機関が果たすべき役割を提言し、企業や大学などに働きかける役割を果たしていくことになるという。大学という閉ざされた中での講座ではなく、企業なども巻き込んでいく形になるが、そこでブリヂストンが果たす役割にも注目したいところだ。
100年に一度という大変革期を迎える中でグローバル企業が成長を持続するには、たしかに女性の力は欠かせない。すぐに成果が出るものでもないだろうが、資金を持つ大企業が女性活躍の場を切り開く支援をすれば実効性も高いと思われる。自動車メーカーなど他のグローバル企業の参画にも期待したいところだ。

田畑修

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