
「アピオ」ならではの膨大なノウハウによって高次元のクルマへ
そのアピアランスこそノーマル然としているものの、足まわりやエキゾースト、本格オフロード走行には欠かせないガード類など、あらゆる箇所に手が入ったJB64。この車両はジムニーパーツでおなじみのアピオの手によるもので、その素性の良さを同社が持つノウハウでさらにアップ。一味違う走りを楽しむことができるクルマとなっている。

ミラーに貼り付ける「ブルーテックルームミラー・ワイド」。広角のクリアな視界が安全性アップに貢献。

シートはRECAROのSR-7F LASSICを採用し、ドライバビリティの向上を狙う。レザーのベルトカバーにも注目。

荷室の両サイドにはフックが設けられている。キャンプなどの際、荷物を固定するのに役立ちそうだ。
サスペンションは20mmアップタイプのコイルスプリングと、KYBと共同開発した14段調整式アブソーバーという構成で、前後に調整式のラテラルロッドを採用。なお、フロントはJB64の専用設計となっている。この構成によって街乗りはもちろん、休日のアウトドアレジャーや林道走行などが楽しめるようになっており、遊びのステージのさらなる広がりが期待できる。「JB64はノーマルのサスペンションの出来がかなりいい印象ですが、弊社では純正の良さを保ちつつ、より遊べる足に仕上げています。もちろん本格的にオフを楽しむ人のために、車高アップタイプのサスペンションも鋭意開発中です」(アピオ営業部・井上健氏)。

荒地の走行で下まわりを破損しないよう、ガソリンタンクやキャニスター、アームピボットをカバー。

岩などがヒットしやすいデフケースも専用のガードでしっかりと防御しており、荒地も安心して走行できる。

新開発の足まわりは、今後、発売が予定されるコンプリートカスタムに採用が予定されている。
ガソリンタンクやキャニスター、デフケース、アームピボットなど、ガレ場やステアケースなどで接地しそうな箇所のすべてに専用のガードが取り付けられており、過酷な場所でも気兼ねなく突き進んでいくことができそうだ。「JB64でジムニーデビューするという人も多いと思いますが、弊社のこの仕様は、これからジムニーでオフロードを楽しみたいという人向けで、この仕様をベースとしてさらなるグレードアップも可能です」。
オールステージハイパフォーマンス
新たなスタンダードジムニー
新型ジムニーは、今までジムニーに乗っていたユーザー以外からも注目度が高い。さまざまな雑誌を見ると、大手チューニングメーカーの情報は容易にゲットできるが、アピオの印象をオールラウンドで優等生的なメーカーという風に理解している人が多い。実は大きな間違いだ。ジムニーユーザーの、チューニングに対する敷居を低くする努力を常に行っているため、そういった印象を持たれがちだが、もともとさまざまな国際ラリーへの参戦を積極的に行うなど、アピオのクルマ作りはかなりレベルが高く、必要パーツの開発速度はどこよりも早い。今回、持ち込まれた新型ジムニーも、サスペンションだけでなくオフローディングに必要な、すべてのガード類がもう製作済み。さすが、ラリーという生還を目的とした競技経験豊富なアピオならではだ。
サスペンションの検証は、まずオンロード。減衰力調整式ダンパーの採用で乗り味は自由自在。さまざまな数値を試させてもらったのだが、筆者的にかなりツボとなる数値があり、ハッキリ言ってご機嫌。乗り心地よく、ワインディングが楽しい。リラックスした状態で安心安全に結構なペースで走ることができる。

さまざまなステージに対応する強化スタビライザー。スピード走行においてバツグンの効きだ。

現状、最終試験品の扱いだが、さらにグレードアップさせて発売予定とのことでかなり期待できる。

完全新設計の減衰力調整式ダンパー。サスペンションの味付けのキモとなる優れものだ。
次にオフロード。接地感が掴みやすく、路面状況の把握が容易。まずダートを走らせてみたのだが、リフトアップしているにも関わらず、安定感抜群。オープンデフなのにドリフト走行が可能。新設された強化スタビの効果もバッチリで、オンオフ問わずノーズがよく入る。クロカン走行時の接地性もまずまず。絶対的なストロークで走破性を出すタイプではなく、ドライバーへの情報伝達を重視したサスペンション。対話しながらクルマと一体になれる。

純正バンパー対応の新型仕様静香御前マフラーの最終試験品。トルク、出力ともに良い感じ。

定番とも言えるピボットのプロテクションも当然ラインアップ済み。
SHOP’s VOICE
弊社の長年のノウハウにより高次元のクルマにモディファイしました。幾度となくテストを重ねている14段調整式ショックとSAコイルスプリングは、今後予定している次世代コンプリートカーのベースとなる予定です。
TUNER’s VOICE 井上 健さん
今回の取材をターゲットに急ピッチで開発を行いました。かならず満足できるパッケージになったと思います。新型の良さを最大限に引き出し、ウィークポイントは徹底的に守る。帰還性能こそがジムニーに求められる本来のチューニングです。
【装着パーツリスト】
★TIRE&WHEEL
ヨコハマ ジオランダー M/T G003 185/85R16 (オープン)/アピオ WILDBOAR SR/コットンホワイト 5.5Jx16(+20)(26,000円/本)
★SUSPENSION
アピオ 20mmアップコイルスプリング(名称未定)(価格未定)/アピオ 減衰力調整式ショックアブソーバー(名称未定)(価格未定)/アピオ 強化スタビライザー(価格未定)/アピオ フロント調整式ラテラルロッド(JB64専用)(価格未定)/アピオ リア調整式ラテラルロッド(21,000円)
★ENGINE & POWER TRAIN
アピオ マフラー(名称未定)(価格未定)/アピオ ラジエターキャップ(2,500円)
★EXTERIOR
アピオ ナンバープレート移設キット(価格未定)/アピオ アームスキッドガード・フロント(19,000円)/アピオ アームスキッドガード・リア(22,000円)/アピオ トランスファーガード(39,800円)/アピオ タンクガード(27,000円)/アピオ リアデフスキッドガード(6,800円)/アピオ キャニスターガード(12,800円)/アピオ フロントショックアブソーバー補強ブラケット(3,600円)/アピオリアショックアブソーバーH.D.スキッドガード(価格未定)
★INTERIOR
アピオ ブルーテックルームミラー・ワイド(5,300円)/アピオ 荷室フック(3,400円)/RECARO SR-7F LASSIC(136,000円/1脚)/RECARO JB64用ベースフレーム(20,000円)
※価格はすべて税別
【問い合わせ】
アピオ 0467-78-1182 http://www.apio.jp/