清水和夫のDST

フォルクスワーゲン・ティグアンのブレーキの効きは合格点、ミニは課題の残る結果に!?【清水和夫のDST】#80-2/4

清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト(Dynamic SafEty Test)

Number80(SEASON.8):最新コンパクトSUVのダイナミクス性能を徹底的に試す!

ミニ・クーパーD クロスオーバー vs フォルクスワーゲン・ティグアン・ハイライン/Test01:加減速テスト

テストの「方法」と「狙い」
●加速テスト:静止状態からフル加速し、100km/hに到達するまでの時間から平均加速Gを算出。非力なクルマは0.15G程度、高性能車では0.6Gに達するクルマもある。エンジン、トランスミッション、トラクションのかかり方といった、パワートレイン全体の能力をみる。
●ブレーキテスト:100km/hからフルブレーキング、停止するまでの時間から平均減速Gを算出する。減速Gはどんなクルマでも0.8G-1.2G程度だが、加速Gに対応した減速Gを持っていることが重要。そうでないクルマは危険といえる。

MINI クーパー D クロスオーバー VS フォルクスワーゲン ティグアン TSI ハイライン(加速編)

MINI クーパー D クロスオーバー VS フォルクスワーゲン ティグアン TSI ハイライン(減速編)

ティグアンのブレーキの効きは合格点、ミニは課題の残る結果となった

VOLKSWAGEN TIGUAN HIGH LINE
●加速:0.26G(★★★☆)●減速:1.02G(★★★★)

排気量が小さいエンジンとDSGの組み合わせは、どうしても発進時のもたつきが気になるところだ。エンジン回転を高くしてクラッチを繋げる必要があるが、クラッチを保護するために急な発進をためらっている。ということで、トルコンATほどスムーズに素早く発進はしにくいが、一度クラッチが繋がると、ダイレクト感のあるシフトは小気味よい。1.4L直4ガソリンターボで最大トルク250Nmは実用的で十分な加速が得られる。ブレーキの効きは文句ないが、ABS作動時には「ガガガ?」という大きな作動音を伴う。むろんシステムに問題はないが、初めて急ブレーキを踏む際は驚くかもしれない。

 

MINI COOPER D CROSSOVER
●加速:0.27G(★★★☆)●減速:1.04G(★★★★)

厳しい日本のディーゼル規制に合致したディーゼルなら、なんでも良いというわけはない。リア駆動(FR)のBMW2Lディーゼルは十分なトラクションがあるので好評だが、同じエンジンを横に置くフロント駆動(FF)の場合はどうなのか気になるところ。実際に330Nmのトルクを一気に前輪に与えると、タイヤはおもわず悲鳴をあげてトラクションコントロールが作動し、同時にフロントサスペンションがジャダーを起こしてしまった。ホイールスピンはやむを得ないが、ジャダーは想定外だった。ブレーキは1回目のブレーキテストでは効きが甘かったが、2回目は温度が上がり十分な効きを示した。

 

リポート:清水和夫/K.Shimizu フォト:篠原晃一/K.Shinohara ル・ボラン 2017年6月号より転載
LE VOLANT web編集部

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