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MINIもティグアンもウェット路面では良くも悪くも予想外の結果に!【清水和夫のDST】#80-3/4

清水和夫のダイナミック・セイフティ・テスト(Dynamic Safety Test)

Number80(SEASON.8):最新コンパクトSUVのダイナミクス性能を徹底的に試す!

ミニ・クーパーD クロスオーバー vs フォルクスワーゲン・ティグアン・ハイライン/Test02:ウェット旋回ブレーキテスト

テストの「方法」と「狙い」

ドライ路面からウェット路面に100km/h(±2%)で進入、半径40Rのカーブをフルブレーキングしながら曲がる。路面はハイドロプレーニングよりもウェットグリップが問われる水深5mmに設定。ABSやタイヤを含めたクルマの総合的なブレーキ性能と、シャシーの旋回性能(ラインが外に膨らむクルマは危険)をみる。

 

MINI クーパー D クロスオーバー VS フォルクスワーゲン ティグアン TSI ハイライン(ウェット旋回ブレーキ編)

タイヤコンデション

VOLKSWAGEN TIGUAN HIGH LINE

オールシーズンタイヤのピレリ・スコーピオンヴェルデは前後235/55R18サイズで9分山。色々な路面を走ってみないと正しく評価できないが、ティグアンの落ち着いた走りによくマッチする特性だ。

 

MINI COOPER D CROSSOVER

ランフラットのサマータイヤ、ブリヂストン・トランザT001 Iの前後225/55R17サイズで9分山。ハンドリングは文句ないがウェット性能は少し不満が残ったし、轍でもステアリングが少し取られやすかった。

両車とも良くも悪くも予想外の結果となった

VOLKSWAGEN TIGUAN HIGH LINE
●制動距離:69.0m(★★★☆)

ウェットの旋回ブレーキテストだけは、想定外の結果が出るときがある。今回のティグアンもまさに想定外の結果だった。100km/hの速度で半径40mの円に進入し、ステアリングとブレーキを同時に操作。するとステアリングの効きは素晴らしくSUVとは思えないほど正確なライントレースを描いた。しかし問題は制動距離が延びてしまったこと。制動力を弱めてライントレースを重視している。タイヤもオールシーズンなので旋回力と制動力は両立しにくいという事情も理解できるが、ステアリングを優先するというエンジニアの意思を感じなくはないが、制動距離はあと1割?2割ぐらい短縮したいと感じた。

 

MINI COOPER D CROSSOVER
●制動距離:69.8m(★★★)

データ的にはティグアンとほぼ同じ制動距離だったが、ライントレースは大きく外に膨らみ、ハンドリングが得意なミニとは思えないほどアンダーステアを発生してしまった。フルブレーキでABSが作動するが、直線ブレーキと同じように、フロントサスペンションのジャダーが発生し、フロントタイヤの接地性が悪くなる。この現象は今までのBMWやミニのダイナミクスからは想像できないもので、ミニ・クロスオーバーの重量がシャシー性能の限界を超えているのかもしれない。2回目のテストではステアリングをやや先行させるが、ABSが過敏に作動し、制動力は低下してしまった。タイヤのウェット性能も少し不満だ。

 

リポート:清水和夫 フォト:篠原晃一 ル・ボラン 2017年6月号より転載
LE VOLANT web編集部

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