清水和夫のDST

加速ではプジョー 3008、減速ではマツダ CX-5だが基本性能はほぼ互角!【清水和夫のDST】#87-2/4

基本性能はほぼ互角の勝負だったが加速では3008、減速ではCX-5

MAZDA CX-5 XD L PACKAGE 2WD

●加速:0.25G(★★★★☆)/●減速:1.04G(★★★★☆)

最大トルクはプジョーよりも20Nm高い420Nm、パワーは5ps少ない175psを発生するが、平均加速Gの数値は0.25Gと同一だった。しかし、そのフィールは異なり、CX-5のスロットルペダルからはディーゼルエンジン独特の振動が伝わってきた。5000rpmまでしっかりと回ってくれるが、3速3500rpm、80km/hで加速の伸びが鈍くなる低速トルク型で、ゆえにレスポンスについてはプジョーの方がガソリン車に近いシャープな印象だった。制動力は3008も悪くないが、CX-5の方が初期のビルドアップ感があり、すぐに7-8割程度の高い減速度が得られるため、一般道では扱いやすいだろう。

 

PEUGEOT 3008GT Blue HDI

●加速:0.25G(★★★★☆)/●減速:1.01G(★★★★☆)

最大400Nmのトルクをオールシ―ズンタイヤを介して路面に伝えるが、3008はサスペンションセッティング、特にダンパーチューンが巧みで、トラクション性能は秀抜だ。アドバンスドグリップコントロールの制御バランスもまた絶妙で、ゼロ加速からホイールスピンなしでスムーズにスタートしてくれるだけでなく、180ps/400Nmの2ディーゼルターボはレスポンスがよく、100km/hまでストレスなく到達する。ブレーキはペダルのストロークはあるが、しっかりと踏み込めば最大制動力が瞬時に立ち上がってくれ、背の高いSUVだが、ノーズダイブが少なく、安定感、安定感ともに高い。

リポート:清水和夫/K.Shimizu フォト:篠原晃一/K.Shinohara ル・ボラン 2018年2月号より転載
LE VOLANT web編集部

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