100万円でドロ沼に陥る!?

ドロ沼必至のVWビートル タイプ1?【旧車ビギナーは要注意!100万円でドロ沼に陥る!?】

ヤナセのディーラー車らしくデラックス仕様に相当する装備も魅力

<オリジナル度&コンディション共に良し>オリジナルを維持したインテリアのコンディションも良好だ。貴重なナショナル製のAMラジオは未だ現役。KAMEI製のパーセルシェルフも、いざ探すとなると苦労するんでポイントですね、とは取材に同行したカルマンオーナーのコメント。

ヤナセのディーラー車らしく、本国ではデラックス仕様に相当する装備も魅力で、車内の換気に役立つベントトリムはレアなアルミモール付きとなる。車内に目を向ければシート表皮や内張りも美しく、当時のヤナセで用意されたVWロゴ入りラバーマットも残るなど丁寧に乗られてきたことが伺えた。更にオリジナルのトーガホワイトペイントも残っている。

<頭でっかちは損のモト>”アグリーダックリング”の呼称が先行し、避けられる時代もあったが、1302でフロントサスペンションは初めてストラット式となり、走行性は間違いなく向上している。
デザインの嗜好は人それぞれだが、アグリーダックリングというだけで1302Sを避けているのであれば実にもったいない。自分の基準で判断していただきたいが、背中を押してほしいという方へは、この個体を扱うフラットフォー代表の小森さんの初めて乗ったビートルが1302Sだった、という後押しはいかがだろうか。

<A/T限定でもOK>2ペダルで操ることのできる点はスポルトマティックの魅力。かつてはしっかりと整備された個体が少なく敬遠されていたが、素性がハッキリし整備された個体であれば心配無用だ。

<まずは現状を楽しみたい>フラットフォーの2階ショールームには、数えきれないほど豊富にアクセサリーパーツがストックされているが、購入後しばらくはディーラー車のオリジナル状態を堪能したい。

1972 VOLKSWAGEN TYPE1 1302S SPORTMATIC

車両本体価格:178万円+税

オリジナル度 ★★★★
実用度 ★★★★
ドロ沼度 ★★★★★

ストラットというだけで敬遠していたのは今や昔。ある意味ビートルの究極進化系であり、エンジンもパワフルな1600ccを搭載するとなれば実に魅力的。一番危険なのは空冷ワーゲンの魅力に取りつかれて抜けだせなくなることぐらい。見方を変えればこれはこれで幸せ。

【SHOP INFORMATION】
フラットフォー
住所:東京都目黒区鷹番1-1-5/電話:03-3792-7151/営業時間:9:30-19:00/定休日:日曜・祝日

Text:中本健二/Photo:奥村純一/カー・マガジン474号(2017年12月号)より転載

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