ライバルを迫撃するべく、スポーティに若返る
日産のアッパーミドルセダン、「フーガ」が次期モデルで大きな路線変更を敢行する可能性があることが判明した。2004年に登場したフーガは、それまで日産を代表するアッパーミドルセダンであった「セドリック/グロリア」の後継として発売。北米では「インフィニティQ70」として展開している。現行モデルとなる二代目は2009年にデビュー、すでに約10年が経過している。その間、ライバルの「トヨタ・クラウン」は昨年登場した現行型で6ライトウインドーのクーペ風スタイルにリニューアル。若返りに成功しているだけに、フーガが路線変更に走る環境はすでに整っている。
そこで今回は入手した情報を元に予想CGを制作してみた。そのプラットフォームに「MRAアーキテクチャー」を採用する次期型は、高級感の中にスポーツテイストを取り入れたシルエットの4ドアクーペスタイルを採用。2018年1月のデトロイト・ショーで初公開されたコンセプトカー、「インフィニティQインスピレーション」からインスパイアされたデザインの採用が予想されている。具体的にはボンネット前方をグッと下げ、サイドデザインはシンプルながら上品に。ボディ下部は大きな「抉り」を入れた造形となり、相対的にリヤ回りはボリュームを増すことで迫力をアップさせているようだ。フロントエンドはグリルが大型化、ライト位置は若干低めのレイアウトとなり細くシャープなデザインを採用。アンダー部分は全体的に前方に出し、踏ん張り感をイメージさせたボディに進化する。つまり、ユーザー層が大幅に若返ることを想定しているわけだ。
そのパワーユニットは、北米仕様の「スカイライン」から流用される3L V6ツインターボ+電気モーターのハイブリッド、および「QX50」の新型と共有する本格可変圧縮比機能(VCターボ)を持つ2L直列4気筒ターボというラインアップ。安全技術では、先ごろ「2.0」バージョンが発表された「プロパイロット」が採用されることは間違いない。気になるデビュー時期は最速でも2020年以降という説が有力だが、今年の東京モーターショーでコンセプトモデルが発表される可能性も否定できない。