スズキ

長年の経験で名車ジムニーSJ10を現代によみがえらせる【ジムニー天国 2019】

ヒストリックな2ストジムニーをカスタム

ボンネットのフックが経年劣化していたため、ジープ用のフックを使用してボンネットを固定する。

ジムニーの歴史を語る上で欠かせない存在なのが、2ストローク550ccエンジンを搭載するSJ10である。JA11をはじめとするリーフスプリングジムニーのカスタムを得意とする4×4キタガワは、このモデルをベースにカスタムを敢行。モデル固有の欠点等を同店の長年のノウハウで解消し、ヒストリックモデルながら、安心して乗ることができるクルマに作り替えた。

ミラーはピラーの位置に移動している。こうすることで車体横からエンジンルームにアクセスが可能に。

ノーマルのサスペンションでは、オフロードを走る際にさまざまなネガが発生するということで、同店ではサスペンションを再構築。すぐに底着きしてしまうフロントは、リーフ変更と車高のアップでストロークを確保しつつ、跳ね上げがきついリアはより動くサスペンション構成に変更。前後バランスが適正化されたことでオフロード走行時の操安性は大幅にアップした。また、プロペラシャフトの角度を補正するように、リーフの前後の反りを変更し、キャスターウェッジを入れる必要をなくした。これにより、プロペラシャフトから発生する異音を防ぐなど、経験豊富な同店ならではの工夫が取り入れられている。

ドアを外すことで解放感がもたらされ、乗り降りも格段に楽になった。大径パイプのロールバーがド迫力。

「SJ10はハブフリーがないため、常にプロペラシャフトが回転しています。その状態でジョイントのバランスが崩れると、異音の発生だけではなく、最悪の場合、トランスファーの破損等も引き起こします」(北川英司代表)
ダイレクトなハンドリング特性とするべく、ステアリングアームのゴムブッシュを金属スリーブに変更。また、パワステのないSJ10用にタイヤは650とし(ノーマルは600)、やはりハンドリングを改善。ホイールは同店オリジナルブランドの「ノースリバーIII」で力強いルックスに仕上げている。

スッキリとしたリアビューの奥には、悪路での強い味方となってくれるタンクガードが顔をのぞかせる。

リフトアップにともないプロペラシャフトの角度を補正。これにより、走行中の異音は発生しなくなった。

サスペンションはSJ10専用の特注リーフキットを採用。もちろん、同店が得意とするベルリン巻きだ。

オフローダーらしい堂々としたスタイルのホイールは、同店オリジナルのノースリバーIIIだ。

ジムニー天国2019より転載
CARSMEET web編集部

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