BMW

BMWの真髄はここにあり、歴代3シリーズを振り返る

PLAY BACK BMW 3 series

1975年の登場以来、これまで40年以上に渡ってBMWブランドを担ってきた3シリーズ。コンパクトなボディに気持ちよく走るエンジンとシャシーを持ち、おなじみの4灯ヘッドライトにキドニーグリル、ショートオーバーハングスタイルといったビジュアルは初代E21から不変のものだ。“Freude am fahren”から“EfficientDynamics”に変わっていったスローガンを、見事に体現し続けてきた歴代3シリーズは、単なる所有車以上に本誌読者のみなさんには思い出深い存在なのではないだろうか。ここではセダンモデルを中心に各世代を振り返ってみよう。

1st Generation
E21(1975-1982):それは2ドアセダンから

ノイエクラッセ-02(マルニ)シリーズの後継として、1975年7月に初代E21が登場。バリエーションは2ドアセダン一本で、後にオープンモデルが追加されている。エンジンはガソリンのみで排気量は1.6から2Lの直4と2.3Lの直6を用意。キャブレター仕様の割合もまだまだ高かった。

歴代モデルに受け継がれている外観的特徴はこのE21で採用されたものも多いが、廉価グレードではヘッドライトが左右一灯ずつとなっていた。

日本への正規輸入は320i/320iAと318i/318iAのみであった。なお、本モデル販売中の1981年に正規輸入がバルコムトレーディングからBMWジャパンに継承されている。累計販売台数は136万4039台。

【320iA】■全長×全幅×全高=4355×1610×1385mm■ホイールベース=2565mm■車両重量=1080kg■エンジン種類/排気量=直4 SOHC 8V/1990cc■最高出力=105ps(76kW)/5500rpm■最大トルク=147Nm(15.0kgm)/4350rpm■トランスミッション=3速AT■サスペンション(F:R)=ストラット:セミトレーリングアーム■ブレーキ(F:R)=ディスク:ドラム■タイヤサイズ(F:R)=185/70R13:185/70R13■車両価格=4,150,000円(本体価格/1977年)

2nd Generation
E30(1982-1990):スポーツイメージを確立

先代のヒットを継いで、E30は1982年にデビューした。2ドアセダンから発売され、約1年遅れて4ドアセダンが発表となる。その後ステーションワゴンも追加された。エンジンは直4と直6のガソリンユニットのほか、ディーゼルもラインアップに加わったほか、ABSや4WDといった先進的メカニズムもこの世代より実用化を果たしている。
日本には2ドアの318iが最初に入り、最終的には318i/320i/325iで2ドアと4ドアをそろえたバランスの取れたラインアップとなる。折からの急激な円高とバブル景気といった追い風にのって大人気となり、洒落た輸入車の筆頭としてクルマ好き以外からも好評を博した。累計販売台数は233万9251台。

【318i】■全長×全幅×全高=4325×1645×1380mm■ホイールベース=2570mm■車両重量=1040kg■エンジン種類/排気量=直4SOHC8V/1766cc■最高出力=100ps(73kW)/5800rpm■最大トルク=139Nm(14.2kgm)/4500rpm■トランスミッション=3速AT■サスペンション(F:R)=ストラット:セミトレーリングアーム■ブレーキ(F:R)=ディスク:ドラム■タイヤサイズ(F:R)=175/70R14:175/70R14■車両価格=4,180,000円(本体価格/1983年)

3rd Generation
E36(1990-1998):屋台骨を盤石にした功労車

1990年に登場したE36では4ドアセダンが最初に発表された。E30よりもボディサイズが拡大したとはいえ、セダンは日本の5ナンバーに収まるコンパクトさで、俊敏に走るFRスポーツに洗練されたスタイリングがマッチして先代を上回る人気車種に。エンジンをはじめ機械的な部分はE30を踏襲した点も多いが、リアサスペンションはセントラルアーム式に変更されている。モデル途中からエアバッグやABS、ASC+Tなど安全装備も標準化された。
国内では318i/320i/325iの3グレードで販売開始、LCIで325iが323iおよび328iに置き換えられた。要望の多かったセダン系MT車やワゴンモデルは導入されなかった。累計販売台数は274万5780台。

【318i】■全長×全幅×全高=4435×1695×1395mm■ホイールベース=2700mm■車両重量=1220kg■エンジン種類/排気量=直4SOHC8V/1795cc■最高出力=113ps(83kW)/5500rpm■最大トルク=161Nm(16.5kgm)/4200rpm■トランスミッション=4速AT■サスペンション(F:R)=ストラット:セントラルアーム■ブレーキ(F:R)=ディスク:ディスク■タイヤサイズ(F:R)=185/65R15:185/65R15■車両価格=3,400,000円(本体価格/1991年)

4thから6th Generationまで

4th Generation
E46(1998-2005):前期型3の集大成的存在

1998年春、E46はスポーツイメージに加えて上質さをグレードアップしてのデビューとなった。ボディはセダン、クーペ、ワゴン、ハッチバック、カブリオレと多彩(セダン以外は遅れて発表)。登場時はメカニズムも従来型のブラッシュアップ的なものであったが、バルブトロニック採用の新エンジンや直噴ディーゼル、xDriveといった最新技術が次々に投入されて、走りの性能も刷新が図られている。
日本導入は1998年7月からで318i/328iが先行、9月に323i、翌1999年7月に直6搭載の320iが追加されている。4WD仕様に加え、E36では果たせなかった4ドアセダンのMT車やワゴンも輸入され、ファンを喜ばせた。累計生産台数は326万6885台。

【318i】■全長×全幅×全高=4470×1740×1415mm■ホイールベース=2725mm■車両重量=1370kg■エンジン種類/排気量=直4SOHC8V/1895cc■最高出力=118ps(86kW)/5500rpm■最大トルク=179Nm(18.3kgm)/3900rpm■トランスミッション=4速AT■サスペンション(F:R)=ストラット:セントラルアーム■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク■タイヤサイズ(F:R)=195/65R15:195/65R15■車両価格=3,680,000円(本体価格/1998年)

5th Generation
E90(2005-2012):新世紀的変革への第一歩

2005年に発売されたE90は永島穣司氏によるデザイン。4ドアセダンのみがE90の型式で、それ以外はワゴン(ツーリング)がE91、クーペはE92になるなど命名法が変えられた。直6エンジンもバルブトロニックを採用した新世代のN52型にスイッチしたほか、ガソリンエンジン初のターボ加給ユニットがLCIで採用されている。
日本には直4の320iと直6の330iが一番手としてデビュー、325iが追って投入された。日本向けモデルは2008年のLCIでフロントドアハンドルを変更して全幅を1800mmに抑え、立体駐車場の車幅制限などをクリアさせようとしており、日本市場への配慮がうかがえる。累計販売台数は310万2345台。

【320i】■全長×全幅×全高=4525×1815×1425mm■ホイールベース=2760mm■車両重量=1460kg■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V/1995cc■最高出力=150ps(110kW)/6200rpm■最大トルク=200Nm(20.4kgm)/3600rpm■トランスミッション=6速AT■サスペンション(F:R)=ストラット:5リンク■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク■タイヤサイズ(F:R)=205/55R16:205/55R16■車両価格=3,990,000円(消費税5%込み/2005年)

6th Generation
F30(2012-2018):新技術を投入して存在感UP

F30は2012年販売を開始。ワゴン(F31)と5ドアのグランツーリスモ(F34)も後にラインアップされている。燃費をはじめとする環境性能が重視された世代で、ガソリンエンジンは新世代モジュラーユニットにより直噴ターボ化されたほか、ハイブリッドも設定されている。LCIで登場した318iには3シリーズ初の3気筒ターボエンジンが積まれている。変速機の多段化も進み、ATは8速が標準に。
日本には2L直4ターボの328iを皮切りに、同ユニットの出力を抑えた320i、3.0L直6ターボ+モーターのアクティブハイブリッド3と導入が進み、待望のディーゼル車320dも正規輸入されて人気グレードとなった。

【320i】■全長×全幅×全高=4625×1800×1440mm■ホイールベース=2810mm■車両重量=1540kg■エンジン種類/排気量=直4DOHC16V+ターボ/1540cc■最高出力=184ps(135kW)/5000rpm■最大トルク=270Nm(27.5kgm)/1250-4500rpm■トランスミッション=8速AT■サスペンション(F:R)=ストラット:5リンク■ブレーキ(F:R)=Vディスク:Vディスク■タイヤサイズ(F:R)=225/50R17:225/50R17■車両価格=4,500,000円(消費税5%込み/2012年)

 

まとめ:吉田 恵/K.Yoshida フォト:BMW AG  BMW COMPLETE 2019 VOL.71 より
BMWコンプリート編集部

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