エクスリートの新作にTWSの底力が宿る
数多あるホイールデザインの中で今回はあえてシンプル路線を追求し、TWSの幅の広さを再確認するような新作だった。毎年のように多種多様なカテゴリーで新商品の拡充を続ける彼らが’19年1月にラインナップに加えた、207Sモノブロックと、405Sスポーツモノブロックである。これらはTWSにおけるExlete(エクスリート)シリーズに相当する。フラッグシップに相当するExspur(エクスパー)よりも敷居を低く置きながらも、TWSらしい性能とヴィジュアルを追い求め、あらゆる車種へ向けた製品を投下してきた。
エクスリート207Sモノブロック
そうした中で、まるで多様化するデザインアプローチに一石を投じるかのごとく、普遍的なスポーティスタイルを狙ったのが207Sモノブロックだ。すっきりとした直線基調の7本スポークで構成され、その名の通りモノブロック(1ピース)構造を持つ。大径化著しい新型車事情に合わせ、サイズラインアップは19〜21インチ。結果としてTWS Exleteモノブロックで初の21インチとなった。

シンプルな7本スポークで普遍的美しさを表現する。センターに向けて拡がりをみせる面取り加工や股部のエラ加工、凹形状のフランジなどディテールは凝っている。ブラック、シルバーはフランジ凹部に切削加工が施される。
アッパーからコンパクトまで幅広い車種やカテゴリーを想定するからこそ、どこにでも溶け込むシンプルなデザインを狙ったのだろう。とはいえ、スポーク角の面取り加工や股部のエラ加工、縦断面のマシニングなど、よく見るとディテールは凝りに凝っていて、光の当たり加減で複雑な表情をみせる。グロス系のブラックかシルバー、鍛造感あふれるブラッシュド(受注生産)など、それぞれ異なる雰囲気を持つので、装着車種の世界観との調和を図ってみたくなる。
TWS Exlete 207S Monoblock
◎サイズ/価格
19inch×8.0〜9.0J/96,120〜112,320円
20inch×8.5〜9.5J/106,920〜123,120円
21inch×9.0〜10.0J/136,080〜152,280円
◎カラー:グロスブラック・マシーンドリム/グロスシルバー・マシーンドリム/ブラッシュド
◎対応車種:メルセデス・ベンツ/BMW/アウディ/レクサス等
TWS エクスリート405S スポーツ モノブロック
同様の世界観で同じモノブロック製法を採用するのが405Sスポーツモノブロックだ。こちらは118Fに続くスポーツモノブロック第2弾にして、今度はシンプルな5本スポークを提案してきた。スポーツ系ホイールの定番である5本スポークで、その造形は直線基調のシンプルなもの。過度な装飾を配した無骨さは、ド直球のスポーツスタイルである。
いや、“スポーツ”なのは姿カタチだけではない。ホイールナットの緩みを軽減させるバックスプリング加工に、タイヤホイール間の空転を防止するノンスリップ加工、さらに剛性を高める凹形状のリムフランジなど、レーシングホイール直系の技術が網羅される。これなら国内外のスポーツカーやホットハッチに最適だ。17、18インチの範囲で、5ホールに加えて4ホールも抜かりなく用意されている。コーディネイト次第では世のプレミアムカーにサラリと組み合わせても面白そうだ。

シンプルかつ高級感あふれる5本スポークを持つ。各スポークには折れ目が入り立体感が強調される。凹形状のリムフランジは剛性アップに寄与する設計手法。バックスプリング加工、ノンスリップ加工などの技術も取り入れられている。
もちろん、これらデザインの魅力や、レーシングホイール直系技術は、TWSブランドを展開するTAN−EI−SYAの核技術である自社鍛造技術のうえに成り立っている。今回の新製品を含む一大ラインアップは、そのどれもが愚直なまでに「最高峰の鍛造品」を求めたカタチだ。そのうえで今回のエクスリートシリーズは、ホイール自体の性能や高級感は抜群ながら、決して主張しすぎることなく、クルマ固有の世界観を引き立ててくれる。こうした絶妙な塩梅を突いてくるあたり、エクスリートには本当に関心させられる。それこそが冒頭で「TWSの幅の広さ」と記した所以である。
TWS Exlete 405S Sport Monoblock
◎サイズ/価格
17inch×7.0〜8.5J/82,080〜99,360円
18inch×7.5〜8.5J/93,960〜110,160円
◎カラー:グラファイトブラック・マシーンドリム
グロスシルバー・マシーンドリム/ブラッシュド
◎対応車種:メルセデス・ベンツ/アバルト595/
フォルクスワーゲン/レクサス/その他国産等
●問い合わせ先
TAN-EI-SYA WHEEL SUPPLY℡0766-86-0117
- 1
- 2