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今やモーターショーよりもワールドプレミアラッシュ!? 「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2019」リポート

もはやコンセプトカーお披露目の場に?

そんな今年のFoSのもう一つのトピックが、各メーカーがこぞって持ち込んだ新型車、コンセプトカーの発表ラッシュだ。

例えば木曜には新生デ・トマソがP72、メルセデスAMGがA45 4MATIC+、フォードがGT Mk II、ラディカルがラプチャーをワールドプレミアした他、土曜の昼には何の前触れもなく突如ポルシェ911RSRがデビューを飾るなど、モーターショー顔負けの内容とボリュームとなっていた。

今年のメインを張るアストンマーティンは開発中のDBXを筆頭に、ラピードE、ヴァンテージAMR、DBSスーパーレッジェーラ・ヴォランテ、ヴァルカンAMR Proなど新型車を積極的に披露。

もうすぐ正式デビューを果たすポルシェ・タイカンも偽装を施された状態ながら、マーク・ウェバーのドライブで搭乗。実物は思った以上にコンパクト、というのが率直な印象。

北米国際自動車で公開したレクサスLCコンバーチブル・コンセプトをより進化させたプロトタイプがデモラン。まだ正式発表ではない……とのことだが、かなり完成度は高そうだ。

150psの後輪駆動と、具合的なスペックが公表されたばかりのEV、ホンダeもグッドウッドに登場。「New Honda EV!!」と観客席のあちこちから声が上がるほど、高い注目を集めていた。

これも今回の目玉のひとつ。新型ランドローバー・ディフェンダー・プロトタイプ。ヒルクライムコースをかなりのハイペースで走っており、オンロード性能の高さも期待できそうだ。

またランドローバー・ディフェンダー、アストンマーティン DBX、レクサスLCコンバーチブル、ポルシェ・タイカン、MINIジョンクーパーワークスGP、そしてホンダeなどのプロトタイプも続々出走。その光景にプレスルームやコースサイドのカメラスタンドがてんやわんやの大騒ぎになるほどだった。

「また元気な姿を見せて!」というメッセージとともにミハエル・シューマッハ生誕50周年も開催。若かりし頃のフォーミュラフォードから、歴代フェラーリF1など彼の操ったマシンが勢ぞろいした。

さらにF1のデモランでは、ホンダ・コレクション・ホールから持ち込まれた1988年のチャンピオン・マシン、マクラーレンMP4/4に佐藤琢磨選手が搭乗。F1ファンにとって感涙モノの光景だった。

イギリスを代表する市販レーシングカー・コンストラクター、マーチのトリビュートには日本から久保田克昭氏も、愛機マーチ761とともに参加。76年にイタリアGPで優勝した貴重な個体である。

さらに広大な会場内には、試乗コースも備えた巨大なメーカー・パビリオンが乱立。一部では、限られた顧客だけを招き入れての新型車の内覧会が催されるなど、各メーカーがグッドウッドFoSを単なるモーターイベントではなく、従来の展示型とは違う新たなモーターショーとして捉え、力を入れていることが如実に感じられた4日間でもあった。

2020年からの発売が正式発表されたGRスープラGT4。グッドウッドではポルシェも718ケイマンGT4、ロータスもエヴォーラGT4をお披露目し、彼の地でGT4熱が高まっていることを示していた。

グッドウッドの会場でワールドプレミアされたアウディR8 LMS GT2。640psのV10を搭載するGT2マシンで、従来のGT3、GT4よりもさらにアグレッシブになったボディは、文句なしにカッコいい。

フォト:藤原功三/K.Fujiwara

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