様々な断片から自動車史の広大な世界を菅見するこのコーナー。今回は今もなお、その秀逸なロゴとキャラクターデザインで人気が高い、『マーシャル』が世界の頂点に立った時代を振り返ってみたい。
ル・マンの夜に輝いたマーシャル
ル・マン24時間レースのアルバムを見ていると、1967年まではほとんどの車両が、スポンサーのステッカーなどは貼っていない。だが、1966年から初参加したマトラと1963年から本格的に参戦を始めたアルピーヌだけが、ともに1966年からヘッドライトなどで馴染み深い『マーシャル』などのステッカーを控えめに貼っていることに気がついた。
1967年にジョン・ワイヤーはガルフ石油をスポンサーとしてGT40の発展型ミラージュを走らせたが、その時にはガルフのロゴは付けていなかった。しかし翌1968年、ジョン・ワイヤーのフォードGT40には堂々とガルフのロゴマークが付けられたように、その年からは各車とも、さまざまなスポンサーのロゴマークを貼り付けるようになっている。