フランクフルトモーターショー

【2019 フランクフルト・モーターショー】ブース編その1(EQ、Mercedes-Benz、Mercedes-AMG、Smart)

EQ/EQ

VISION EQS/ヴィジョンEQS ■Concept Car

次世代フラッグシップEVサルーンを示唆

メルセデスEQが2020年の市場導入を計画している「EVのSクラス」を示唆したデザインスタディ。ラグジャリークラス用モジュラータイプEVアーキテクチャーである「EVA2」を採用し、全長5.3m、全幅2.08m、全高1.44m、ホイールベース3.26mの巨体に100kWhを超える大容量バッテリーを搭載。駆動方式は前後にモーターを積む4WDで、最高出力476ps、最大トルク760Nm、0→100km/h加速4.5秒、最大航続距離はWLTPで700kmを誇る。

EQV300/EQV300 ■World Premiere

期待のEVミニバンが市販バージョンを披露

3月のジュネーブでコンセプトカーがお披露目されていたEQVの市販バージョンがIAAでワールドプレミア。100kWhの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載し、航続距離405km、最高速度160km/hを実現。最高110kWの急速充電に対応し、バッテリー容量の80%を45分以内で充電可能だ。ステアリング上には回生ブレーキの制御スイッチが備わり、アクセルペダルのみで停止まで制御できる「ワンペダル・ドライビング」も可能となっている。

Mercedes-Benz/メルセデス・ベンツ

A250e/A250e ■New Model

人気コンパクトにプラグインHVを追加

Aクラス初のPHEV。最高出力160ps、最大トルク250Nmの1.3L直4ターボに102psと300Nmを発揮する電気モーターを組み合わせ、システム総合218ps/450Nmのスペックを実現。15.6kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載して最大76kmのEV走行が可能だ。

GLE COUPE/GLEクーペ ■World Premiere

ひとまわり大きくダイナミックに進化

2020年春に発売予定の新型GLEクーペは、ホイールベースが2935mmと先代から20mm伸び、全長4939mm、全幅2010mmに拡大。フロントウインドーは先代より寝かされ、これまで以上にスポーティでダイナミックなデザインに進化。発売時には350dと400dという2種類の3L直6ディーゼルのみの設定で、シャシー制御には48V電源を使用する。アダプティブ・エアサスペンションやアクティブ・ボディ・コントロールも用意される。

Mercedes-AMG/メルセデスAMG

AMG GLB 35 4MATIC/AMG GLB 35 4マチック ■World Premiere

高性能版の投入でライバル勢を牽制

3列7人乗りのコンパクトSUVであるGLBに、早くも高性能なAMGモデルが登場。AMGチューンの2L直4ターボは306psと400Nmを発揮し、8速のAMGスピードシフトDCTを組み合わせて、0→100km/h加速5.2秒、最高速度250km/hを実現した。

AMG GLE 53 4MATIC+COUPE/AMG GLE 53 4マチック+クーペ ■World Premiere

AMG製SUVもマイルドHVに

メルセデスAMGが手掛けた新型GLEクーペのハイパフォーマンスバージョンは、435psと520Nmを絞り出す3L直6ターボに22psを発揮するアシスト用電気モーターを組み合わせたマイルドハイブリッドとなっている。0→100km/h加速は5.3秒、最高速度は250km/hとなっている。

Smart/スマート

Smart EQ forfour/fortwo/スマートEQフォーフォー/フォーツ ■World Premiere

シティコミューターは電動ブランドに統一

スマートはデザインのリフレッシュに加えて、全車がバッテリーEVのみとなった。81psと160Nmを発揮する電気モーターと17.6kWhのリチウムイオンバッテリーは従来通り。最高速は全車130km/h以上で、最大航続距離はNEDC(欧州テスト・サイクル)で約160kmだ。

INTERVIEW:01 Gorden Wagener

ダイムラーAG/デザイン最高責任者
ゴードン・ワグナー氏

美しさと知性の調和を表現。量産モデルはほぼこのままで

「ビジョンEQSは電動化された次世代のラグジャリーカーです。コンベンショナルなSクラスと並行して販売されるため、思い切ったデザインが可能になりました。バッテリーを床下に積んでいるので、既存のSクラスよりも全高が高くなっています。ただし、視覚的にそう見えなくするため、キャビンをひとつのつながったラインで表現しました。Aピラーの付け根を前方に移動したのはこのためです。デザイン哲学は“センシャル・ピュアリティ”で変わりません。これは自然の美しさと人間の知性を調和させた思想で、今後も長く受け継がれていくことになります。ボディパネルからキャラクターラインを一掃しましたが、これはEQSのプロポーションが優れているために実現できました。量産モデルも、ほとんどこのままのデザインです。ホログラムを活用したヘッドライトがどう機能するかは、デビューするまでのお楽しみとさせてください(笑)」 (大谷達也)

リポート=大谷達也/T.Otani 竹花寿実/T.Takehana 桃田健史/K.Momota フォト=佐藤靖彦/Y.Sato ル・ボラン2019年11月号より転載

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