むしろタイヤサイズの違いのほうが顕著か!?
乗り心地に関しても同じことが言える。18インチのほうはややタイヤの硬さを感じる。もっとも508はアクティブサスペンションが全車標準装備され、ドライビングモードで硬さを選択できるので、コンフォートにしておけば18インチでもイヤな突き上げなどは抑えられる。ただし、コンフォートのまま高速道路を走ると18インチのほうはバネ上の動きがやや大きめになり、17インチのほうがフラットライドを保ちやすい。18インチでの高速走行はスポーツに切り替えたほうがいいだろう。
PEUGEOT 508/プジョー508
17インチのほうがあらゆる場面で快適性が高いので、しなやかな猫足というプジョーらしさを求める人にはオススメだ。
ところが、ワインディングロードでのハンドリングとなると話は変わってくる。18インチとスポーツモードのマッチングが素晴らしく良く、Dセグメントとは思えないほどすばしっこい回頭性を見せるのだ。まるで208や308などのホットハッチ系のように小気味いいのだから痛快。かつての205GTIの神話が、蘇ってくるようだ。
セダンはパノラミックサンルーフ付きでSWはなし。それによって両車の車両重量は同一となり、実はセダンのほうがノーズヘビー気味になっているということもあってか、ハンドリングにおいてもボディ形状による明確な差は感じられなかった。SWも17インチなりに俊敏なハンドリングの持ち主であり、リア周りの剛性感もしっかりと感じられた。
つまるところ、GT LineかAllureかの違いはタイヤによる影響があるものの、セダンとSWの走り、乗り味にほとんど変わりはないというのが結論だ。そこは心配せずに好みで選択してもらって問題ないはずだ。