アスピーテラインとはひと味違う眺めを堪能【八幡平樹海ライン】
樹海ラインは、八幡平南麓の松川温泉からアスピーテラインの見返峠まで延びる全長約17kmのワインディングロードだ。正式名称は県道318号・八幡平公園線。紅葉シーズンに大混雑するアスピーテラインの抜け道のように考えている人も多いようだが、交通量が少なく、道路コンディションもいいので、実に気持ちのいい走りを楽しむことができる。
その愛称の通り、八幡平の山腹を覆う深い森の中を抜けていく道で、松川温泉から八合目あたりにかけてはあまり展望は開けない。しかし、見返峠に近づくと木立が途切れはじめ、なだらかな山容をした八幡平の姿を仰ぎ見ることができるようになる。
藤七温泉付近から眺める夜明けの岩手山。彩雲荘に泊まれば、露天風呂からもこれと同じような雲海シーンを楽しむことができる。
見返峠から2kmほど下ったところにある藤七温泉周辺からは、岩手山の眺めもすばらしい。日の出には朝日をバックにしながら、日没時には真正面から夕陽を浴びながら、雲を沸き立たせる南部富士の姿をたっぷりと堪能できる。樹海ラインはアスピーテラインに比べると、距離の割に高低差が大きいので、雲海の上面が低いときは、より迫力のある眺めを楽しむことができるのだ。
見返峠に近づくと、視界が大きく開けはじめる八幡平樹海ライン。このあたりまで登ると雲海と出会える可能性が高くなる。