Citroen:DS Stories in Asia
1955年にシトロエンが発売したDSにスポットを当てた異色の写真集が本書である。
数あるDSの中でもアジア圏(日本、ベトナム、タイ、インドネシア、インド、中国)に輸出された当時の様子を貴重なモノクローム写真や現地語のカタログ、オーナーの実体験を織り交ぜ細かく綴られている。
1958年に初めて日本に降り立ったDSは赤坂プリンス・ホテル前で撮影され、近隣に存在した今はなき日仏自動車がディーラーとなった。そして、東京の街中にはアメリカ軍人の足として使われたDS19、開業医や会社社長の愛車だったDS19やID19、フランス大使の自家用車など、1950年代の貴重な風景が懐かしい街並みと共に蘇る。また、1967年に三日間開催された日本アルペンラリーや四日市市にある日本シトロエン・クラブについては、当時のドライバー&オーナー・インタビュー記事や写真と共に綴られている。また、アジア用に唯一製造されたカブリオレの紹介と日本全国に散らばるDSオーナー紹介にも多くのページが割かれている。
後半からはベトナムやタイのコレクターや専門メカニックなどが紹介されており、DSオーナーには嬉しい内容が満載だ。
Citroen:DS Stories in Asia
8,569円(税込)
ハードカバー/W240×H220/モノクロ・カラー/仏・英語/252p