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ホンダの電動バイクが郵便配達に登場

排ガスのクリーン化やCO2削減に貢献。まだ数は少ないが都市部を中心に配備

住宅密集地の配達区域では10mごとにストップ&ゴーを繰り返し、そのたびに濃いめの排ガスを出している郵便配達のバイク。こういった用途でこそ電動バイクを、という声も少なくなかったが、ここにきてホンダが日本郵便と電動二輪車の導入に向けて同意。ホンダ・ベンリイeを2019年度中に200台、2020年度には業務上の実用性を見て2000台程度を導入していく考えだ。

1台70万円以上の価格がネックとなりそうだが、郵便配達に限らず、商用車/バイクのEV化は避けて通れないだろう。

当面は東京都内での配達から開始し、新宿、渋谷、日本橋、上野の郵便局で導入。2020年末には東京都内における郵便配達バイクの2割が電動車となり、追って首都圏の近距離配達エリアおよび一部の地方主要都市にも配備していく予定だ。
ベンリイeの1充電航続距離は43.87kmと都市部での利用なら問題はなさそうだし、そのスムーズな加速や力強さは郵便配達従事者にとっても武器となるはず。ただ、価格が70万円以上と現在多く使われているスーパーカブの3倍というのがネックとなりそうだ。また、長い距離を走ることの多い地方ではガソリンバイクのほうが有利なだけに、全国で8万5000台とされる郵便配達バイクが電動化されるにはまだまだ時間がかかりそうだ。とはいえ最近は50ccバイクの国内需要は減少しており、世界的には電動バイクへの移行も始まりつつある。郵便配達の電動バイク導入で生産台数が増えれば価格が下がる可能性もあり、今後はホンダだけでなく他の二輪メーカーも参入にも期待したいところだ。

ル・ボラン2020年4月号より転載
田畑修

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