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エキサイティングな自転車「IF move」のある生活【Style in motion 011】

小径自転車のパイオニア的存在である台湾の老舗自転車メーカー、パシフィックサイクルズ社から、走行も折り畳みもスマートなフォールディングバイクが登場した。街中をスマートに移動でき、クルマに載せて旅先でのサイクリングにも最適だ。

※この記事はル・ボラン2020年4月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。

パシフィックサイクルズの折り畳み式自転車「IF move」

最近、通勤自転車やママチャリ以外にも、街中を走る自転車を多く見かけるようになった。四角い箱状のソフトバッグを岡持ち代わりに背負ったフードデリバリーだ。なかにはスマホと連携した自転車シェアリングを利用して、よりスマートに走り回っている現代の出前持ちも少なくない。その姿からは、新しいワークスタイルを支えるとともに、市街地の交通インフラとしての自転車のポテンシャルをつくづく感じる。クルマ愛好家にとっても小径のフォールディングバイク(折り畳み式自転車)があれば、ドライブ先での行動半径や楽しみも格段に広がるだろう。そこで注目した一台がIF moveだ。

角型のメインフレームに、前後20インチのホイールを組み合わせたオーソドックスなスタイルだが、よく見るとホイールはいずれも片持ち式を採用する。これにより、折り畳み時はフロントフォークとリアフレームが互いに干渉せず、並列にすっきり収まるのだ。

前後のホイールハブにはマグネットを内蔵し、折り畳んだフレーム同士をしっかり保持するとともに、ハンドルステムをグリップにしてコロコロと転がせる。しかも独自のスマートハブ機構でクランクが回ってしまうこともない。さらにシートポストの下には収納式スタンドを備えるなど、細部まで徹底して使いやすさを配慮している。
フォールディングバイクには折り畳み機能を重視し、走りが十分ではないものもあるが、IF moveはその点でも満足できる。

カラーバリエーションは、ブリックレッドメタリック(左上)/アーバングレーソリッド(左下)/セミマットベージュメタリック(右上)/ロンドンブルーメタリック(右下)の4パターン

負荷のかかるメインフレームのヒンジ部分には強いテンションを持ったリンケージセットを設け、剛性と強度を損なわない。片持ちのクセはあるものの走りは軽快で、気軽に街乗りを楽しむには最適だ。そしてベルトドライブはノイズもなく、車載時にも油汚れを気にしないで済むだろう。

IF moveを手がけた英国人デザイナー、マーク・サンダースは、ストライダというユニークなフォールディングバイクを考案したことでも知られる。2007年のプロトタイプから商品化を経て、2013年に現在のスタイルへと熟成を重ねた。名だたる世界のデザイン賞を受賞し、そのデザインは未来志向の自転車の可能性を秘めている。

ブランドデータ
その名もIntegrated Folding = IF move。ピストバイクをベースにシングルスピード理想のギア比を採用。平地から上りまでオールラウンドの走行が可能なのが魅力。また、ベルトドライブを採用することにより、駆動部の動作音を大幅に抑え、静かで快適な走行を実現。さらに注油が不要で、チェーンリング、スプロケット等のメンテナンスの必要がないため、車載しても室内が汚れないのも嬉しい。折りたたみサイズ:97cm(H)x 50cm(W)x 27cm(D)重量:11.93kg。カラーは4色。価格は¥185,000(税別)。

●問い合わせ先:ファビタ パシフィックサイクルズジャパン事業部/TEL:045-580-1650 https://pacific-cycles-japan.com/

ルボラン2020年4月号より転載

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