発表会

約2億円のプライスがつけられた究極のロードスター「マクラーレン エルヴァ」が日本初披露!

F1コンストラクターならではの卓越したエアロダイナミクスが最大の特徴

マクラーレン・オートモーティブは4月6日、トップカテゴリーとなるアルティメットシリーズの最新モデル「マクラーレン エルヴァ」を国内初披露した。英国での販売価格は142万5000ポンド(約2億円)からで、昨年11月の本国発表時点では399台の限定販売とアナウンスされていたが、エクスクルーシブ性を追求した結果、249台限定へと下方修正したという。

エルヴァは、A地点からB地点への移動の手段ではなく、純粋にドライビングを楽しむことをとことん追求し開発されたモデルで、カーボン製シャシーとボディを備える一方、ルーフもウィンドスクリーンも、サイドウィンドウもない、極端なデザインの2シーターとなっているのが最大の特徴だ。

その車名は、1960年代にマクラーレンの創始者ブルース・マクラーレンがドライブし、カンナムの前身となるレーシングシリーズで活躍したレーシングマシン「マクラーレン M1A」のプロダクションモデルの制作に携わった英国のレーシングチーム「エルヴァカーズ」の「マクラーレン エルヴァM1A」とのコラボレーションによって生み出されたモデルたちへのオマージュをささげる意味が込められている。

エクステリアは、低いノーズとせり上がったフロントフェンダーに、ドア前方からリアデッキまで流れるように伸びたリア・フェンダーのデザインが目を引く。また固定式のウィンドスクリーンを装備したバージョンもオプションとして用意されるという。

さすがF1コンストラクターともいえる部分がエアロダイナミクスだ。フロントウインドウスクリーンがないエルヴァには、乗員にエアが当たらないようにするシステムとして、世界初となるアクティブ・エア・マネージメント・システム(AAMS)を搭載。AAMSが作動すると、ボンネット・アウトレット先端部でデフレクターが展開、空気の流れが150mm上昇、排気口に低圧のゾーンを作り出す。

フロントノーズ部分から吸入されたエアはの乗員の前部に設けられたクラムシェルから高速で抜け出し、その後にコックピット上部を通過するため、まるでバブルで覆われたような静けさだという。

排気されたエアは、ボンネット・アウトレットの全体に縦方向に取り付けられた、横向きのベーンのネットワークを使って130度に広がって進み、キャビンの前部および側面の両方にエアの流れを導くという仕組みだ。

都市部での走行速度で、キャビンに流れ込むエアがAAMSを必要としないレベルのときは、このシステムは作動せず、車両速度が上がると、AAMSが自動的に作動し、減速するまで有効な状態を保ち、減速するとデフレクターが畳まれる。このシステムは、ドライバーのボタン操作によって無効化させることもできる。

ミッドシップマウントされるエンジンは、「セナ」や「セナGTR」などに搭載されたユニットと基本構造を共有する4L V8ツインターボで、最高出力は「セナ」より15psアップの815ps、最大トルク800Nmを発生。7速DCTとの組み合わせによって後輪を駆動する。マクラーレンのロードカーで最も軽量に仕上げられたボディにより、0→100km/h加速は3秒未満、0-200km/h加速は6.7秒で「セナ」を凌ぐパフォーマンスを誇る。

エキゾーストはチタニウムとインコネルを接合し軽量化が図られており、リアエンドより上方に排出するのが2本、後方に排出するのが2本のクワッドエキゾーストシステムを採用。魅惑的なサウンドチューニングが施されているという。

インテリアは、高めに配置されたセンターコンソールによって、ドライバーとパッセンジャーを隔てるデュアルコックピットを採用。エンジンスタートボタンやシフトセレクターが並ぶコンソールの上部には、カーボン製アームによってドライバー側に傾けられた8インチ縦型ディスプレイが設置されている。

シートはカーボン製シェルをベースに、ウルトラファブリックと名付けられた、対候性に優れたレザー風素材も選択可能。6点式シートベルトもオプションで用意されている。

荷室スペースはキャビン後部にあるダブルバブル形状のパネル内に設置、中には標準装備となるBELL社製ヘルメットを収めることが可能だ。

ブレーキには焼結加工のセラミックディスクを採用。従来のカーボンセラミック製に比べて製造にかなりの時間がかかるが、強度に優れ熱伝導性も向上しているという。ディスク径は390mmとサイズが縮小され、チタニウム製のキャリパー・ピストンを追加することによって重量は、全体で「セナ」より1kg軽くなっている。

今回の日本初披露はお台場のマクラーレン クオリファイド東京で行われたが、新型コロナウイルス対策のため1メディアずつ約1時間の枠でプレゼンテーションおよび実車を使っての開催となった。

プライスも性能もまさに究極のロードスターで、究極の遊びクルマといえるマクラーレン エルヴァ。国内でもすでに受注が入っているという。

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