ホイール

「VMF C-01」鍛造製法で“モードフォージド”というデザイン性あふれる鍛造を表現した新作【ホイールカタログ2020春】

レイズの鍛造製法は、ただパフォーマンス追求型にあらず。ベルサス・モードフォージドと呼ばれるVMF C-01は、持ち前の技術力で新たな世界観を表現したものだった。装着されたマクラーレン600LTと共に、その魅力を紐解く。

マクラーレンを独特に彩る決め手は回転系デザイン

常に自社設計生産を掲げ、中でも鍛造製法にかけては絶対の自信を持つレイズだけに、その技術をボルクレーシングだけに止めておくのはもったいない。多種多様のブランドが並ぶ中で、ボルクレーシングとともに20年以上の歴史を持つVERSUS(ベルサス)から、新しい潮流が芽生えた。その名もVMF C-01(ベルサス・モードフォージド)という。ベルサスは“対決”を示すバーサスという意味合いである。確かにそれは、自社にあるボルクレーシングと全面対決するかのように、レイズ流鍛造ホイールの新機軸を打ち出したものだった。

720Sのマッチングノウハウを活かして、600LTに前後20インチを投入した。VMF C-01には適合車種やカラーリングに応じてエクスクルーシブライン、ハイライン、そしてこのスポーツラインと3つのスタイルが存在する。

何しろデザインが前衛的だ。レイズの鍛造製法が実現する強度や剛性、それに伴う軽量性能を活かしながら、新たなアプローチを採用した。ディスク面を構成するツインスポークは、有機的にいくつもの角度で折れ曲って、全体が湾曲していく。近年、にわかに注目されるアシンメトリー(ヒネリ系)デザインだ。機能一辺倒でもなければ、決してデザイン重視のドレスアップでもない。レイズだからこそなし得た、高性能ドレスアップという新境地である。

今年の東京オートサロンに始まったVMF C-01は、それを最新マクラーレンに組み合わせるという提案だった。今回、お目見えしたのは走り系カスタムからボディワークまで精通したジャストバランスの600LTである。ボディには独特のペイントを入れてその個性を表現しつつ、実際にサーキットを走りまくってその潜在能力を解放しているという。

そうした意味では、VMF C-01の世界観と一致するような個体だ。今回は20インチのマッドガンブラック/リムエッジDCのスポーツラインが組み合わされた。アライメントを含む足まわりのセッティングをする前段階ではあったものの、そのマッチングは申しぶんない。有機的なそのデザインが、走りの哲学が色濃く漂うマクラーレンのデザインを華麗にそして優美に引き立てていた。

VMF C-01が打ち出す新機軸は、デザインだけではない。持ち前の鍛造製法を活かして、乗り心地の向上やロードノイズの低減を求めたという。レイズ最新の解析技術や実走行テストによると、クルマの快適性を損ねる要因となるNVH(ノイズ・振動・ハーシュネス)の低減を目指していない従来品に比べて静粛性が8.3%向上したというデータもある。

つまり、本気で走るマクラーレンをきっちり受け止める性能を有しつつ、実際はハイエンドカーの質感を高める技術までが網羅されるというわけだ。実際、発売と同時にVMF C-01は広く市場で受け入れられ、国内外問わずハイエンドサルーンやプレミアムSUVのユーザーが率先して選んでいる。コンマ1秒を詰めるような走らせ方でもない限り、VMF C-01の質感とデザイン性は、走りやカスタムに一過言ある人を満足させるはずだ。その美しさはもちろん、性能だって“折り紙つき”である。

【DATA】

■サイズ/価格=20inch×8.5〜11.0/103,400〜147,400円
■カラー/ダイヤモンドカット・サイドダークガンメタ(DX)、マットガンブラック・リムエッジDC(MK)、REFAB・サイドブライトニングメタルダーク+MC(RX)
■対応車種/メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ、マクラーレン、その他国産車等

【Shop Information】

板金塗装からカスタムまで、きめ細かくサポート!

JUSTBALANCE(ジャストバランス)
ジャストバランスは、板金塗装からチューニングまで請け負うRIPのほか、RKデザインというパーツブランドも展開。今回の600LTに加え、720Sのエアロを現在開発中という。
住所:滋賀県守山市金森町245-8 TEL:077-582-8231 URL:https://www.rip-jb.com/ 営業時間:10:00〜18:00 定休日:金曜日・第2週、第4週土曜日

お問い合わせ
レイズ 06-6787-0019 https://www.rayswheels.co.jp/

取材協力
JUSTBALANCE 077-582-8231

フォト=宮越孝政/T.Miyakoshi ルボラン2020年6月号より転載

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