タイヤ

「ヨコハマ・ブルーアース-XT AE61」クロスオーバーSUV専用に開発したサマータイヤ【タイヤ バイヤーズガイド 2020春】

昨今のトレンドであるコンパクト~ミドルSUV向けのサマータイヤ「ブルーアース-XTAE61」が登場。同社の最新テクノロジーを駆使した高いハンドリング性能と優れた静粛性がウリだ。

快適性だけではなくハンドリングもなかなか優秀

思いどおりに走れるハンドリング性能と静粛性を備えたクロスオーバーSUV向け低燃費タイヤが「ブルーア-スXTAE61」だ。ヨコハマの低燃費タイヤブランドであるブルーアースを名乗るだけあって、タイヤグレーディングはA/a。転がり抵抗Aの性能を備えながら、ウェットグリップは最高評価のaを獲得している。

トレッドデザインは縦溝主体のリブパターンで、アウト側のショルダーブロックは横溝でブロックを貫通させず高い剛性を備えているのが特徴。これによってレーンチェンジ時のふらつきを抑えながら、高いハンドリング性能を発揮させている。また、イン側ショルダーブロックも、デザインは異なるがショルダーブロックを横溝で貫通させず、ブロックを倒れにくくすることで偏摩耗を抑制する。

専用の非対称トレッドパターンとなる。また、マウンド・プロファイルの採用により実現した滑らかな接地形状が耐偏摩耗性を発揮する。3本の幅広リブにより、高い剛性をもたらし高速走行での高い直進安定性を実現。

中央のリブ(ブロック列)の切れ込みは剛性バランスを整えるものだが、タイヤが接地するときに発生するノイズを抑制するため溝の位置をずらすことでノイズの分散を図っている。

また、タイヤプロファイル(≒断面形状)を凸型にすることで、丸みを持った接地面形状としている。これによって直進安定性を高めるとともに、耐編摩耗性にも効果を発揮する。コンパウンドは、複数のポリマー(≒ゴム)をブレンドし、2種類のシリカを配合したナノブレンドゴムで、ウェットグリップと低転がり抵抗を両立している。

シリカの分散性を大幅に向上させるヨコハマ独自の新混合技術「A.R.T.Mixing」を採用。長さの異なる5種類のピッチ・バリエーションを最適に配置し、パターンノイズを抑制。16~19インチの全27サイズをラインナップ。

実際に試乗しても、走り出しの軽さは低燃費タイヤならではのもの。スイッと走り出してくれる軽快な印象がある。乗り味は、適度に張りの強さを持っており、操縦性もシャープというか切れ味の良さがあって心地よいもの。重心が高く、重量的にも決して軽くないSUVが機敏に動いてくれるのだ。レーンチェンジでは切れ味よく車線変更できるし、コーナーでもステアリングを切り出すと素早くノーズが向きを変えてくれる。

乗り心地は張りのあるコツコツした感触だが、突き上げの角が丸くなっていてマイルドというよりは滑らかな乗り味。オンロードでの軽快さ、心地よさを楽しみたいクロスオーバーSUVユーザー向けのタイヤだ。

お問い合わせ
横浜ゴム 0120-667-520 https://www.y-yokohama.com/product/tire/

フォト=望月浩彦/H.Mochizuki ルボラン2020年6月号別冊付録より転載

注目の記事
注目の記事

RANKING