ジャガー・ランドローバーやルノーに続いてボルボもWaymoと手を結ぶ
AI(人工知能)を活用した自動運転車向けソフトウェアを開発する米国のWaymo(ウェイモ)が自動車メーカーとの提携を拡大している。すでにジャガー・ランドローバーやルノー日産アライアンス、FCAなどと提携契約を結んでいるが、7月にはボルボ・カーズとの提携を発表。ボルボはすでに米ルミナー社のセンサーを使った自動運転車や、ウーバーとの提携で自動運転車を開発してきたが、さらに新たなパートナーを得て自動運転の実用化を目指すことになる。
世界最大手のIT企業であるグーグルを傘下に持つアルファベットの自動運転部門であるウェイモは、2016年にグーグルから独立する形で設立され、その独自の自動運転ソフトウエアは高く評価されている。ボルボも今回の提携によりウェイモの「Waymo Driver」を搭載することでより確実な自動運転技術を確立する考えのようだ。
ボルボはこのWaymo Driverを、配車サービスのための電気自動車プラットフォームに統合する考えだが、一方で自社内の自動運転ソフトウェア開発部門「Zenuity」の体制強化も発表しており、多方向での展開を進めている。IT企業と自動車メーカーの提携関係は複雑でなかなか読み解きにくいが、それが自動運転がまだ過渡期にあることを物語っている。メーカーとしての規模は大きくないボルボがこうした提携で存在感を高めていくことになるのか、今後の動きに注目したい。