食欲の秋、スポーツ秋、読書の秋……。そしてクルマならオープンカーで気持ちよく行楽の秋なんていうのもオススメ。そんな時に大人の男性にさりげなくプラスしていただきたい、オシャレアイテムがこちらのハンチングだ。
※この記事はル・ボラン2016年12月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。
ハケット ロンドン/ フラットキャップ
秋が深まり、枯れ葉が舞うようになると、そろそろ帽子の出番だ。強い陽射しを避け、涼を求めるスポーティな夏の帽子に比べて、冬の帽子はもちろん防寒の役目もはたすが、ファッションとしても楽しい。
中折れ帽やボーラーハット、ポークパイなどそれぞれ個性があり、被るだけで印象がガラリと変わる。まるでハロウィーンの仮装のようでもあり、それも楽しいのだ。愛用の帽子をブラッシングしながらコーディネートをあれこれ考えるのもいい。
今年ぜひチャレンジしてみたいのがハンチングだ。クルマで“ハンチング”というと、アイドリングが安定しないエンジン不調を差すが、こちらは“ハンティング”に由来し、英国で乗馬や狩猟時に愛用された。日本では鳥打ち帽ともいわれる。
だがこれまでハンチングにはあまり積極的ではなかった。そこには古くは丁稚奉公の小僧さんや張り込みの刑事のイメージが刷り込まれていたためで、試しに被ってはみるものの、鏡に映ったのは芸人さんだったのだ。しかも売れなさそうな。
そんなイメージを払拭するのが今回紹介するハケット ロンドンのハンチングだ。
ブランドでは“フラットキャップ”と呼び、今季のテーマに沿ったカントリースタイルとロンドンの高級住宅地名にちなんだベルグレービアをイメージしたシティスタイルの2種類に分かれる。前者がツイード地にウインドーペン柄といった伝統的な英国田園生活をイメージするのに対し、後者はフランネル地にモダンなグレーチェック柄を採用し、都会的な雰囲気だ。いずれも高級素材を使用し、フォルムや仕様は共通だが、生地や色柄で異なる世界観を演出するのだ。
ハケット ロンドンのフラットキャップの魅力は、正統的なデザインは損なうことなく、あくまでも現代のファッションの一部として取り入れられるところにある。トーンオントーンの新鮮なパターンやモードを感じさせるカラーリングは合わせやすい。だから英国紳士のコスプレのようになることもないし、自分らしい普段の服装にも自然と馴染み、気負わずに被ることができる。
カジュアルかつスポーティな雰囲気はアウトドアにもふさわしく、とくにドライブにも最適だ。秋の休日カブリオレでオープンドライビングするにもいいだろう。これならハンドルを握っている姿もジェントルマンに見られるに違いない。
HACKETT LONDON/FLAT CAP
ハケット ロンドンは、1985年に現会長のジェレミー・ハケットによって設立された英国を代表するメンズウェアブランド。イギリスのライフスタイルを凝縮したコレクションを提案している。今回ご紹介するフラットキャップのほかにも柄や素材でさまざまなシーンに合わせたフラットキャップが豊富にラインナップされる。
●問い合わせ先:ハケット ロンドン https://www.hackett.com/intl/home