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【2020年秋、ドイツ車トップ10!】「第7位・BMW M2」これぞ理想のスポーツカー

満足度は、ポルシェのスポーツモデルにも比肩

その歴史や名声もあって、絶対的なパフォーマンスを常に期待され続けるM3/4に対して、M2はドライビングファンの追求を優先できる。そんな立場の違いはあるにせよ、扱いやすいサイズがいかにスポーティネスを高めてくれるかを改めて思い知る。全長と全幅の関係をみれば、992型の911よりもやや小さいその体躯の鼻頭に直6を縦置きし、さらに911よりも使えるリアシートとトランクルームも備えるなど、M2のパッケージングは小さくとも想定されるライバルに対してもアドバンテージは充分だ。

前後フェンダーパネルを拡幅した専用ボディに、官能的な吹け上がりと圧倒的なパワーを併せ持つ3L直6ツインターボエンジンを搭載する。この高性能エンジンのポテンシャルを最大限引き出すため、M4クーペと同等の冷却システムやオイルクーラーを採用する。

現在のベースグレードに相当するコンペティションの搭載するエンジンはS55系の3L直6で、パワーは410psと大台を超えている。トルクも550NmともはやアウトプットはM3/4と大差ない。その速さは強烈で、シャシーバランス的にはなんとか釣り合うかというところだ。上位グレードとして450psのCSも用意されるが、未試乗ながらその火力を鑑みるに、こちらはトラックユース前提と考えた方がいいだろう。
M2の良さは走る場所を選ばず楽しめて、デイリーユースもカバー出来るなど、E30時代からのMらしさを色濃く継承している点だ。その総合満足度は、ポルシェのスポーツモデルにも比肩すると思う。

渡辺敏史/T.Watanabe

フォト=郡 大二郎/D.Kori ルボラン2020年11月号より転載
CARSMEET web編集部

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