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【2020年秋、ドイツ車トップ10!】「第5位・ポルシェ718スパイダー」究極のドライビングプレジャーがここに

8000rpm転まで回せる快感に身震いする

僕は4気筒の718も大好きだ。現に今回の僕の一等賞は4気筒のケイマン、それも最も値段がリーズナブルで最もパワーに劣る“素”のモデルが気に入ってのチョイス。乗り味ももちろんだけど、コスパを考えたら最も「買い」だから。

4L水平対向6気筒エンジンは先代モデルより45ps上回る420psを発生。0→100km/h加速タイムは4.4秒をマークする。718スパイダーは軽量のソフトトップを採用。ロックのみ電動であとは手動で開閉する。折りたたみ式のトップは数ステップでトランクリッドの下に収納が可能だ。

にも関わらずボクスター系の最も高額で最もパワフルな718スパイダーとどっちを一等賞にするか最後まで悩んだのは、これがドライビングプレジャーにおける総合得点が段違いに高いモデルに違いないと思ったから。そこがスポーツカーにとって何より大切なところなのは誰もが知っている。
天から降って耳に直接飛び込んでくるフラット6サウンド。これを快く思わないドライバーなどいない。基礎を同じくするGTSの+20psというのは個人的はわりとどうでもよくて、むしろより高回転型で8000rpmまで回せる快感に身震いする。つい先日7速PDKも追加されたが、6速MTと機械式LSDを介して後輪を駆動するクルマを操る根源的な楽しさは捨てがたい。シャシーの実力と洗練性については、改めて考えるまでもなかろう。すべてを持ってるのだ。リアのフェアリングが醸し出す独特の美しいシルエットまで含めた、すべてを。差額を飲み込める感覚があれば、個人的一等賞はこっちだったかも。

嶋田智之/T.Shimada

フォト=郡 大二郎/D.Kori ルボラン2020年11月号より転載
LE VOLANT web編集部

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