いわずと知れたコンパクトカー界の巨人、ゴルフは最新の8が日本導入目前だが、7の存在感に切の翳りはない。むしろ、モデルサイクルを通して日々アップデートされるドイツ車ゆえに、最終型こそが完成形。そう、完熟のゴルフを選ぶのに躊躇している時間はないのだ!
7の最終型に数年乗って、8へ乗り替えるという提案
ゴルフといえば、2015年まで28年連続で輸入車ナンバーワンの座を守ってきた人気モデル。クルマ好きはもちろん、そうでなくても名前くらいは知っているはずだ。
しかし、単に人気があるから勧めるわけではない。コンパクトカーのグローバルスタンダードとして、自動車業界では特別な存在なだけに、その時代のコンパクトカーの基準を知るには、ゴルフを買うのが一番手っ取り早い。
しかも、基準というのが業界の平均値という意味ではなく、他の自動車メーカーが目標とするほど高いレベルにあるのだ。さらに、モデルチェンジのたびに、新しいトレンドを生み出しているのも見逃せないところで、いまでこそあたりまえの直噴エンジン、ダウンサイジングターボ、デュアルクラッチギアボックスなども、その普及の立役者はゴルフなのである。
いま日本で買えるのは、最新型のひとつ前のゴルフ7。新型の発売が迫ってはいるものの、モデル末期ならではの熟成された技術が、リーズナブルな価格で手に入るのを見逃すわけにはいかない。とりあえずゴルフ7の最終型を手に入れ、あとはゴルフ8が登場して2~3年目に買い換えるかどうかを決める……というのは、ドイツ車乗りの常套手段である。
生方 聡/S.Ubukata