月刊イタフラ

【嶋田智之の月刊イタフラ】偶然出逢って腰が抜けた……

ええ!! ダラーラX1/9が日本に!?

9月27日に神戸で行なわれた、「関西トリコローレ」というイベントのトーク仕事に出掛けた僕は、現場でヒックリ返りそうになりました。だって日本にはいないと思ってたダラーラX1/9(エックスワンナイン)が、参加車両としてその場にいたんですから。最初はよくできたレプリカだなぁなんて思ってたけど、近づいてシゲシゲ観察してみたら、ロールケージの組み方とかどう見てもホンモノ。オーナーさんに訊ねてみたら、ダラーラ製作の個体であることは確か、とのこと。もうホント、ハナヂ噴きそうでした。
このダラーラX1/9は、フィアットX1/9の開発にコンサルタントとして関わったジャンパオロ・ダラーラが1975年に発表した、グループ5も視野に入れたレーシングカー。巨大なウイングとオーバーフェンダー、固定式ヘッドランプなどが外観上の特徴です。が、最大のキモは軽量素材などで650kgまで減量された車体と、独自チューンの1.3L・192psのエンジン。サスアーム類も独自設計でした。イタリア国内のヒルクライムを総ナメにした記録が残っています。ちなみに生産台数はこの前期型がたった10台、ディテール違いの後期型で20台。超貴重なのです。
オーナーさんはボロボロの状態で手に入れ、いまも仕上げの真っ最中でエンジンも暫定的に別のモノが載ってるそうです。完全に仕上がる日が楽しみ。所在が判明したので、また見せてもらいまーす。

ルボラン2020年12月号より転載

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