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【海外試乗】「フォルクスワーゲン・アルテオン・シューティングブレーク」ボルボV60をロックオン! VWのシューティングブレークはスタイリッシュなだけじゃない!

スタイリッシュな4ドアクーペデザインにアッパーミドル級の居住性を備えつつ、他のドイツプレミアム勢よりはリーズナブルな価格で、国内でも人気モデルとなっているVWアルテオン。フェイスリフトを機にシューティングブレークが新たに追加された。ワゴンボディになっても、そのスタイリッシュな佇まいは健在。こいつはヒット間違いなしだ!

エレガントでスポーティなデザインが最大の魅力

フォルクスワーゲンは、2017年に登場したハッチバック4ドアクーペのアルテオンのフェイスリフトを契機に、いまや流行の兆しを見せるシューティングブレークを追加した。

今回試乗した2L直4ターボTFSIユニットは最高出力280ps、最大トルク350Nmを発生。後に156psの1.4L直4ターボと115psのモーターを組み合わされたeハイブリッドが加わる予定とのことだ。

アルテオン・シューティングブレークは、フェイスリフトされた4ドアと同じように、フロントには5本の水平メッキバーが広がり、2本目の両側がLEDのデイドライビングライトに繋がるデザインとされ、ワイド感が強調された。またルーフ中央からリアエンドに至るなだらかなラインは、確かにシューティングブレークを名乗ることのできるエレガントでクールな印象だ。

コクピットはセンターパネルのエアコン調整がタッチスライダー式になったほか、タッチコントロール付きの新しいステアリングホイールを採用。アンビエントライトは最大で30色から選べるようになった(オプション)。

一方で実用性や居住性は一層重視されており,ヘッドルームは4ドアクーペよりもフロントで+11mm、リアでは+48mmと余裕を持たせている。またラゲッジスペースも通常時は565L、最大で1632Lと、同563~1557Lの4ドアクーペよりは当然広められている。

インテリアもアップデートされており、新たにマルチファンクションステアリングホイールと、スタイリッシュで繊細なエアアウトレットが採用された。

試乗したモデルは、現行のVWに広く採用されている直4 2L TFSI直噴ターボエンジンを搭載し、最高出力は280ps、最大トルクは350Nmを発生。7速DSGと組み合わされ、最高速度はリミッターの介入する250km/hに到達する。

ラゲッジスペースは広大で、通常時565Lの容量を確保。40:20:40の分割可倒式リアシートを畳めば、最大で1632Lまで拡大が可能だ。サイドの張り出しもなく、使い勝手も良さそう。

テストルートは出発地の空港を出て、アウトバーンを経由、そしてハルツ山地へ向かう。
すでにアウトバーンへの入り口で、シューティングブレークは十分なパワーで流れに乗り、130km/hの推奨巡航速度はあっという間にオーバー、200km/hでのクルージングに入った。試乗車は20インチのスポーツタイヤを装着していたが、長いホイールベースも幸いして乗り心地は低中速域からも十分ソフトで、アッパークラスに相応しく快適だ。途中小雨が降り出したが、4モーションのおかげで、速度を緩めることなく進み、ナビに従って出口へ向かう。

ここからはコーナーが連続する峠道が続くが、シューティングブレークは安定した姿勢でコーナーをクリアしていく。先ほどアウトバーンで見せた快適性とこの峠道でのスポーツ性は、オプションのアダプティブ・シャーシ「DCC」のおかげだと確信した。

帰路は通勤時間帯に入り込んだが、IQドライブアシストと呼ばれる、カメラとレーダー、そして地図データをベースにしたドライバーズアシスタントシステム「トラベル・シスト」で半自動運転を体験できた。特に重宝したのは工事区間で頻繁に変わる速度制限を感知しての自動制動で、狭くなった車線の中央をトレースするレーンキープアシストだった。また開口部が広大な電動パノラマグラスルーフでリラックスした開放的なドライブを楽しむことができたことも付け加えておこう。

アルテオン・シューティングブレークは、これまでやや影の薄かったアルテオンのラインナップに個性的なバリエーションとなるだろう。エレガントでスポーティなエクステリアデザイン、特に文中でも強調した斜め後方から人を振り返させるリアエンドはオーナーにとって重要なファクターである。

日本には当初、2Lの280psを発生するTFSIエンジンと4WDの4モーションの組み合わせが導入される予定だ。価格や輸入時期はまだ発表されていないが、ドイツでのベース価格は(44387ユーロ/約555万円)と、スタンダードの4ドアクーペより863ユーロ(約11万円)ほど高いが、それを上回る価値は十分にあるといえるだろう。

シューティングブレークではBピラー以降のボディ専用開発。独特のスポーティかつエレガントなフォルムを描いているのが特徴だ。

リポート=キムラ・オフィス/Kimura Office ルボラン2021年1月号より転載
CARSMEET web編集部

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