IIならば、長期放置車であってもまだ楽しめる
ちょっと気になっていたスピーカーのビビリを、町田のスピニングガレージでボッシュマン社製の新品に交換した後は、この赤のGLi、本当にもうなにもいうことはなくなった。当然、日常的に走らせるようになったのだが、そうこうしているうちに再確認したのは、このゴルフIIというクルマのボディサイズのよさ、3速ATも含めた使い勝手のよさだ。
住宅街の入り組んだ狭い道路であっても取り回しに苦労することはなく、まさに古典的といえる3速ATも意外にスムーズなシフトアップで、3速に留まる分、シフトショックを感じる回数も少ない。まさにシティカーというに相応しい特性を示す。
タウンユースでは、いまなおまったく不満のない性能を持つのだ。IIはいま、ライト旧車、ヴィンテージ的に捉えられつつあって、静かなるブームとなりつつあるが、それはこの現代にも通用する実用性あってこそだろうと考えられる。
さて、IIならば、たとえ長期放置車であっても、こうすればまだまだ使えて楽しめるということは理解していただけただろうか。もちろん、少なからずコストもかかって、時に忍耐も要するが、このクルマにはそうして余りある魅力があるように思えるのである。
リポート:小倉正樹/フォト:谷瀬 弘 水野孔男
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