エクステリアデザインも刷新
BMWの主力クロスオーバーSUV、「X3」のフルエレクトリックバージョンとなる『iX3』改良新型の最新プロトタイプをカメラが捉えた。
ベースとなるX3は現行型が2017年に登場、現在改良新型が開発終盤を迎えている。一方、iX3は2020年7月に発表、10月から生産が開始されたばかりだが、早くもLCI(ライフサイクルインパルス)に着手している。フェイスリフトには時期尚早の気もするが、どうやらエクステリアデザインを統一させたい考えがあるようだ。
またiX3はシングルモーター、後輪駆動のセットアップでデビューしたが、メルセデスベンツ「EQC」や、アウディ「e-tron」など、全輪駆動とデュアル、またはトリプルモーターを持つ競合他社と比較すると物足りなさを感じ、同レベルで対抗したいのも理由にあるだろう。
ミュンヘンで捉えたプロトタイプは、フロントドア、及びリアバンパーに「Electric Test Vehicle」のステッカーを貼り、いくつかのアグレッシブなデザインを備えているように見えるため、デュアルモーターの「iX3 M Performance」の可能性が高い。そのパワートレインには、強力なモーターが1つしかない通常の「i4」とは異なり、2つの永久磁石モーターを搭載している「i4 M Performance」と共有する可能性がありそうだ。
改良新型では、ヘッドライト、LEDデイタイムランニングライト、LEDテールライトのグラフィックが刷新されるほか、バンパーも新設計されると思われる。
シングルモーターのパワートレインは、80kWhのリチウムイオンバッテリーパックを搭載し、最高出力282hp、最大トルク400Nmを発揮する。1回の充電ではWLTPサイクルで最大460km(285km)の航続を誇る。また0-100km/h加速は6.8秒、最高速度180km/h(リミッター作動)のパフォーマンスがキャリーオーバーされる見込みだが、やはり注目は「M Performance」で、デュアルモーターを搭載、全輪駆動「xDrive」で走りが強化される。
BMWはX3改良新型を年内にデビューさせ、その後強力なX3Mを投入、「iX3」はファミリーLCIの最後を飾る形で2022年内にデビューすることが予想される。