洗車とカーコーティングの研究開発を続けるKeePer技研が、日本の欧州車に発生するアルミ合金パーツの「白サビ」に着目。今回は本誌読者モニターの体験を通じて、その解決策を紹介しよう。
【写真14枚】やっかいな欧州車のアルミモールの白サビを徹底ガードして新車の輝きに! アルカリブロックキーパー施工の様子を写真で見る
白サビ発生の原因は黄砂由来のアルカリ雨
独自に開発した洗車用機器やケミカル技術はもちろん、長年に渡り蓄積してきたノウハウによって、「愛車をいつまでも美しいままで愉しみたい」というクルマ好きの要望に応えてきた、KeePer(キーパー)技研。来年には設立30年を迎える同社だが、新しい技術を開発し続ける姿勢は不変のようで、全国展開するカーコーティングと洗車の専門店「キーパーラボ」やカーコーティング技術認定店の「キーパープロショップ」で提供する、「クリスタルキーパー」「ダイヤモンドキーパー」といった定番のコーティングメニューに加え、日本の欧州車オーナーに共通する悩みが解決できる新メニュー、「アルカリブロックキーパー」の提供を開始したのだ。

欧州車(特にドイツ車)のアルミ合金製モールやルーフレールには耐酸性雨用のアルマイト処理が施されるが、黄砂に由来するアルカリ雨が浸透することで「白サビ(アルカリサビ)」が発生。放置すると腐食が進んでしまい、モールごと交換を余儀なくされる場合も。
そもそも輸入車の多くが採用するアルミ合金製ウインドーモールやルーフレール等には、ヨーロッパ特有の「酸性雨」に強いアルマイト処理のサビ止めが施されている。しかし、日本の輸入車、特にドイツ車オーナーを悩ませる「白サビ(アルカリサビ)」は、ゴビ砂漠やタクラマカン砂漠から偏西風に乗って日本に飛来する、「黄砂=ケイ酸塩鉱物」が水に溶けて生成される「アルカリ雨」が原因であることが判明している。

この「アルカリブロックキーパー」は、こうした欧州車のアルミ合金製モールの表面に、特殊なシリコーンオリゴマーで耐アルカリ性の厚い被膜を形成することで、白サビの原因であるアルカリ雨の浸透をシャットダウンし、アルミモールの輝きを保護する仕組みだ。
今回、小誌の読者会員組織「ル・ボランLAB(ラボ)」で、この「アルカリブロックキーパー」体験モニターを募集したところ、予想通り白サビに悩む多くのドイツ車オーナーから応募をいただいた。その中から選ばれたモニターが都内在住の会社員、吉田裕也さんが所有するメルセデス・ベンツGLB200d 4マチック(2020年式/ブルーデニム)である。
ご家族とのドライブはもちろん、冬場にはお子さんを連れてスノーリゾートに出掛けるなど、アクティブな吉田さん。その行動力に伴ってGLBの走行距離も延び、屋外駐車場保管という条件もあって、アルミモールとルーフレールは白サビの温床となってしまった。
EX KeePerの同時施工でボディの艶も見事復活

KeePer独自開発のコンパウンドと2種類のサンドペーパーを使った別メニューで「白サビ」を除去してアルミ合金本来の輝きを取り戻し、専用筆ペンを使って耐アルカリ性被膜をコーティング。これにより、アルカリ雨や水シミ、紫外線によるダメージを防ぐ(3年間耐久は実証済)。
そこで、まずはキーパー独自開発のコンパウンドとペーパーを使った白サビの除去作業(要別途費用)からスタート。モールの表面をキズつけないよう慎重な手作業で徐々に面を整えて、本来の輝きを取り戻していく。そして、モールとルーフレールの周辺をマスキングでカバーしたら、いよいよ専用ケミカルを注入した筆ペンを使って、膜厚に差ができないよう慎重かつ素早く耐アルカリ性のコーティング剤を塗布していくのだ。

マスキングテープを挟んで左が施工前、右が施工後。ルーフレールに新車の輝きが戻った。
施工を担当してくれたキーパーラボ杉並店の原一馬店長によれば、アルカリ雨対策をしていないドイツ車は、半年から1年で白サビが発生してしまうので、新車購入時の施工がオススメとのこと。ちなみに「アルカリブロックキーパー」の耐久性は3年まで実証済だ。
ウインドーモールとルーフレールの白サビを除去してアルカリブロックキーパーを施工。加えて冬道で付着したボディ全体の鉄粉除去からEXキーパーの施工まで、一連の作業に愛車をまる1日預けた吉田さんは、再会したGLBの仕上がりに大満足のご様子だ。

本誌読者モニターということで、特別にEXキーパーも施工。入念な下地処理で平滑にした塗装面にプライマーガラス被膜を形成して、新開発の「VP326」を重ねて塗布することで、圧倒的な厚みのコーティングを実現。

「モールの白サビ除去は迷っていたし、輝きの復活は無理だとあきらめていたので嬉しいです。ボディのEXキーパーは、他社のコーティングより滑らかな触り心地がスゴいです。気に入りました!」
今回のモニター体験でクルマへの愛着が増したという吉田さん。日常的な洗車も含めてキーパーラボへのリピートは確定のようだ。
【取材協力】KeePer LABO杉並店
住所/東京都杉並区松庵2-15-1
電話/03-5941-3720
営業時間/9:00~20:00 火曜日定休(12月と祝日は無休)

東京都心部からJR中央線・京王井の頭線の吉祥寺駅に向かう井の頭通り沿いに位置する。全天候型コーティングブースを完備。
KeePer技研公式サイト