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【国内試乗】注目のPHEV モデル「ジープ・ラングラー4xe」は電動化モデルでも”らしさ”は健在

正統派オフローダーの筆頭に掲げられるジープ・ラングラーにPHEV モデルが追加された。モーターを搭載したラングラーというのはややイメージが沸かないが、それも時代の流れ。果たしてどんな新しい世界観に導いてくれたのか?

エンジン+モーターの加速はかなりパワフル

いまや、世界中の自動車メーカーが電動化へ積極的に取り組んでいる。それはオフロードブランドのジープも例外ではなく、日本国内ではすでにレネゲードとグランドチェロキーに4xe(フォー・バイ・イー)と呼ばれるPHEVモデルをラインナップ。今回新たにラングラーのアンリミテッド・ルビコンにも追加設定された。

【写真16枚】電動化されても”らしさ”は健在、ジープ・ラングラ―4xeの詳細を写真で見る

ボディカラーは、写真のアールC/Cと、ブラック、ホワイトの3色のみ。各ロゴには、PHEVモデルであることを示す、ブルーのカラーが採用されている。

注目のパワートレインは、標準モデルと同じ、2L直4ガソリンターボ+8速ATに、フロント63ps&54Nm、リア145㎰&255Nmのモーターを組み合わせ、メカニカルとモーター両方のAWDシステムを搭載。リチウムイオンバッテリーの総電力量は15.46kWhで、EVモードのみの航続距離は42kmをマークする。走行モードは、道路状況に応じてエンジンと電気モーターが協調する「ハイブリッド」、モーターのみで走る「エレクトリック」、バッテリーの充電レベルを維持するように主にエンジンで走行する「eセーブ」の3パターンが用意される。

コクピットの基本構成は従来モデルと同様だが、左ハンドルのみの設定となる。

発進時は基本的にモーターで加速するのだが、EVらしい静かで滑らかな走りを想像すると、それは見事に覆された。装着されているマッドテレインタイヤのノイズが大きく、それが室内に侵入してくるのだ。一方で、アクセルを強く踏み込んだ際のエンジンとモーターによる加速は相当パワフルで、このあたりはPHEVモデルならではの部分。また、オフロード走行時には、モーターのレスポンスの良さを活かすことで、走破性も高まっているはずだ。

パワートレインは、最高出力272ps、最大トルク400Nmを発生する2Lガソリンターボに、8速ATと前後輪2モーターの組み合わせ。

ワインディングではロールも大きくステアフィールが希薄だったり、高速走行時のスタビリティも不足しているなど、いい意味で? ラングラーらしかった4xe。とはいえ1000万円を超える車両価格には正直驚いてしまったが。

荷室は上下セパレート式の開閉となるが、スクエアな形状で使い勝手も良好だ。

ルビコンモデルゆえ、タイヤは255/75R17 サイズのBFグッドリッチ・マッドテレインT/Aを装着。

【Specification】ジープ・ラングラー・アンリミテッド・ルビコン4xe
■全長/全幅/全高=4870×1930×1855mm
■ホイールベース=3010mm
■トレッド(前:後) =1635mm:1635mm
■車両重量=2350kg
■エンジン種類=直4DOHC16V+ターボ
■総排気量=1995cc
■圧縮比=10.3
■エンジン最高出力=272Nm(200kg-m)/5250rpm
■エンジン最大トルク=400Nm(40.8kg-m)/3000rpm
■モーター最高出力(F:R)=63ps(46kW):145ps(107kW)
■モーター最大トルク(F:R)=54Nm(5.5kg-m):255Nm(26.0kg-m)
■燃料タンク容量=65L(レギュラー)
■燃費(JC08:WLTC)= 9.3km/L:8.6km/L
■トランスミッション形式=8 速AT
■サスペンション形式(F:R)=リジット/コイル:リジット/コイル
■ブレーキ=Vディスク/ディスク
■タイヤ(F&R)= 255/75R17(-J)
■車両本体価格(税込)= ¥10,300,000

フォト=相澤隆之

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