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津波から逃げるためならクルマを使ってもいい! 東日本大震災をきっかけに改正された交通の方法に関する教則とは?

津波から逃げるためであればクルマを使用してもよいことをご存知でしょうか。実は、2011年に発生した東日本大震災をきっかけに、交通の方法に関する教則における災害発生時のクルマの運転者のとるべき措置に関する記述が改正されました。ここでは、交通の方法に関する教則に記載されている災害発生時にクルマの運転者がとるべき措置の改正内容について紹介します。

交通の方法に関する教則とは?

交通の方法に関する教則とは、道路交通法第108条の28「交通安全教育指針及び交通の方法に関する教則の作成」に基づいて作成されている交通安全教育の基準です。つまり、道路を利用する人が覚えておくべき道路の利用方法やルールなどがわかりやすく記載されている教科書のようなものとなります。

交通の方法に関する教則には、歩行者・自転車・自動車・二輪車の運転の方法だけでなく、危険な場所での運転や交通事故・故障・災害のときの対応方法など、道路を利用する際に必要なルールや知識が明記されています。

交通の方法に関する教則は、インターネットでの閲覧が可能です。交通ルールや緊急時の対応などについて知りたい方は、ぜひ読んでみてください。また、法改正等がされた際には、交通の方法に関する教則の内容も変更されます。随時最新の情報にアップデートされていることから、定期的に目を通して自分自身の交通に関する知識をアップデートする際にも有効といえるでしょう。

交通の方法に関する教則:https://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/kyousoku/index.htm

大地震が発生した際の避難について

2011年に発生した東日本大震災や2024年の元旦に発生した能登半島地震では、津波が発生し、多くの人の犠牲になってしまいました。地震に伴う津波の発生で犠牲にならないためにも最新の交通ルールを学んでおく必要があります。

交通の方法に関する教則にある「災害などのとき」には、「大地震が発生したとき」などについて記載されており、その中に「津波から避難するためやむを得ない場合を除き、避難のために車を使用しないこと」と明記されています。つまり、津波から逃げるためであればクルマを使用してよいということです。

交通の方法に関する教則の主な改正内容

交通の方法に関する教則の記述が改正されたのは、平成24年(2012年)3月8日。つまり、東日本大震災で発生した津波の甚大な被害を受けて地震発生時の避難方法が見直され、交通の方法に関する教則の記述が改正されたのです。

改正された内容(一部抜粋)は、次のとおりです。

・車を運転中以外の場合に大地震が発生したときなどは、津波から避難をするためやむを得ない場合を除き、避難のために車を使用しないこと
・車を運転中に大地震が発生し引き続き車を運転するときや、車を運転中以外の場合に津波から避難するためやむを得ず車を使用するときは、道路の損壊、信号機の作動停止、道路上の障害物などに十分注意すること

法律の条文に近い言い回しであるため、わかりにくい部分もあるかと思います。交通の方法に関する教則に記載されていることを言い換えると次のようになります。

・津波から逃げるためであればクルマを使用してよい
・クルマで津波から逃げるときは道路の損壊や信号の作動停止や障害物などに気をつけながら運転する

2012年に交通の方法に関する教則の記述が改正されたため、免許保有者の中には、改正されたことを知らない人もいるのではないでしょうか。地震が多い国に住んでいるからこそ、このような改正は知っておくべきといえるでしょう。

地震が多い日本ではクルマの備えも万全に

地震大国とも言われる日本では、地震が発生する可能性が高く、津波が発生する可能性も高いです。交通の方法に関する教則が改正される以前は、「避難のためにクルマを使用はしないこと」となっていましたが、東日本大震災以降は「津波から逃げるためであればクルマを使用してもよい」となりました。このようなことからも、いざというときのために防災グッズを備えるとともに、津波から逃げるためにクルマの準備をしておくとよいでしょう。

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