三菱

【国内試乗】三菱“らしさ”を随所に感じるピックアップトラック「三菱・トライトン」

新型三菱トライトンが日本市場へと導入される。国内ではあまり馴染みのないジャンルのクルマだが長年ラリーなどで活躍してきた三菱“らしさ”が随所に詰まったピックアップトラックだった!

三菱のDNAを受け継ぐ頼もしき相棒

日本では馴染みの薄い「ピックアップトラック」だが、海外では走破性が高くて荷物もたくさん載るということで、乗用・商用問わず人気が高く、販売戦略的にも重要なジャンルだ。なので日本のメーカーも国内未販売だけれど、実はピックアップトラックを生産している、というケースは少なくない。

今回の三菱トライトンもまさにそのケースで、生産はタイで行なわれており、世界150カ国に輸出されている。国や地域によってはトライトンが販売台数ランキングが1位というケースもあるようで、その人気のほどがうかがえる。

新設計のラダーフレームを採用。部材の断面を大型化することで高剛性化を実現、オフロード走行中、1輪が浮くような場面でもボディはミシリとも言わず、安心して悪路へと切り込んでいけた。

今回3代目へのモデルチェンジを機に、日本への導入が決まったが、その日本導入仕様を山梨県の公道とオフロードにて試乗した。

日本導入モデルに搭載されるパワートレインは2.4L直4ディーゼルターボ。最高出力204ps/最大トルク470Nmを発揮し、低速からトルクが太く扱いやすいエンジンだ。

まずは一般道を走る。トライトンは商用車ベースということもあり、リアサスペンションはリーフスプリングだ。しかし、その乗り心地はとてもしなやかだった。これはフリクション軽減のために、リーフスプリングの枚数を3枚に減らしたことが効いている。さらに新開発の2.4L直4ディーゼルターボエンジンは、低速域からトルクフルで、車体をぐいぐいと引っ張る。これならロングドライブも苦にならなそうだ。

悪路走行時でも操作しやすいよう物理ボタンを多く残したインストルメントパネル。室内前後長は1770mmあり、リアシートの居住性も充分だ。

続いてオフロードを走る。トライトンにはパジェロ譲りのモードセレクター「スーパーセレクト4WD-II」を搭載。センターデフの状態もあわせて4種類から選択でき、さらに7種のドライブモードが加わる。状況に合わせて最適な駆動・制御を選べるのだ。コース上は、モーグル、岩場などの難所が待ちうけるが、軽々と走破していく。特筆すべきは、そんな状況下でもボディがミシリとも言わなかったこと。やはりラダーフレーム構造の安心感はすさまじい。これならトライトンは場所を選ばす、どこまでも走っていける頼もしい相棒になってくれそうだ。

カーゴスペースは幅1525mm×奥行1470mmで、床面の高さは825mmとなっている。オプションとしてソフト/ハード/電動トノカバーや、キャノピーも用意され多彩なスタイルにカスタム可能。

【Specification】三菱・トライトンGSR
■車両本体価格(税込)=5,401,000円
■全長×全幅×全高=5360×1930×1815mm
■ホイールベース=3130mm
■トレッド=前:1570、後:1565mm
■車両重量=2140mm
■エンジン型式/種類=4N16/直4DOHC16V+ターボ
■内径×行程=86.0×105.0mm
■圧縮比=15.1
■総排気量=2439cc
■最高出力=204ps(150kW)/3500rpm
■最大トルク=470Nm(47.9kg-m)/1500-2750rpm
■燃料タンク容量=75L(軽油)
■燃費(WLTC)=11.3km/L
■トランスミッション形式=6速AT
■サスペンション形式=前:ダブルウイッシュボーン/コイル、後:リーフスプリング/コイル
■ブレーキ=前:Vディスク、後:ドラム
■タイヤ(ホイール)=前後:265/60R18
問い合わせ先=三菱自動車工業 TEL0120-324-860

フォト=三菱自動車工業 ルボラン2024年5月号より転載

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