トム・ギャノンはamt時代、C1コルベット・コンバーチブル('53)のキット化企画にかかわり、製品のリリースを待たずモノグラムへと移籍した身だ。amtキットは組織の不遇を少なからず反映したキットに仕上がってしまい市場の毀誉褒貶をあつめることとなったが、そのことが彼に組織の安定、システムの整備を強く意識させたことは想像にかたくない。模型ばかり見ていては良い模型はできない――そんな経験と実践から生まれた哲学がモノグラムのコルベットには感じられる。バランスが良いのだ。 撮影:秦 正史 記事にもどる