エンジンのパーツもこのように、確かにありはするのだが、何ともピリッとしないモールドだ。ある模型メーカーの品質に悪い評判が根強ければ、そこからのV字回復はいっそう鮮烈な印象を残すものである。スケールモデルの他のセグメント、たとえばミリタリーものに詳しい人には、エアフィックス製品やズベズダ製品の劇的な品質向上は記憶に新しいところではないだろうか。ウィングナット・ウィングスの精密な1/32スケール複葉機モデルがもし「フロッグ」ブランドで登場していたら、市場はどんな反応をしただろうか。
写真:秦 正史(ご提供画像除く)