極めつけの問題点はインテリアのパーツにある。シート、ドアトリムともに、パターンが1958年型のフューリーともベルヴェディアとも異なっているのだ。実はこれ、1957年型ベルヴェディアの再現になってしまっているのである。映画のクリスティーンにはカットによって1957年型プリマスも使用されたらしいが、車内シーンを見比べてもやはりキットのものとは異なる。バリエーションとして前年型も出すつもりがあったのか、それとも実車に対する理解度の低い人たちが開発を行った、あるいは途中で引き継いだためにこのような事態となったのだろうか。
写真:羽田 洋、秦 正史