世紀をまたぐ時代にプレイング・マンティス/ポーラーライツを率いていたトーマス・ロウという人物をシンプルな肩書きでまとめるなら「実業家・ホビイスト・ライセンスの専門家」と表現することができる。彼は同社で古いオーロラのプラモデル復刻に執念を燃やしていた。アメリカンカープラモもまた彼が愛するホビーのひとつであり、その情熱が新金型のファニーカー・キットとなって登場したのは1999年のこと。この驚きの新展開に深く関与していたのは「ふたりのジム」——ジム・カンプマンとジム・ジョンソン、ドラッグレーシングとマッスルカーの高品位レジンパーツを制作・販売していたザ・グッドスタッフの主宰だった。
写真:羽田 洋、秦 正史