同賞にて傑出した受賞歴を誇るフェラーリ
フェラーリは2025年6月4日、ドイツのデザイン賞「レッド・ドット・アワード」で最高賞を授与されたことを発表した。F80、12Cilindri（12チリンドリ）、12Cilindri Spider（12チリンドリ・スパイダー）の3台が、いずれもプロダクトデザイン部門にて「レッド・ドット：ベスト・オブ・ザ・ベスト」を受賞したのである。
レッド・ドット・アワードは、産業界における革新性と卓越性を称える、権威あるとされる産業デザイン賞。71年目となる2025年は、7月8日にドイツのエッセンで授賞式が開催される。
フェラーリは過去11年間に32のレッド・ドット・アワードを獲得しているが、同賞が1955年に創設されて以来、これに匹敵する受賞歴を持つ自動車メーカーはほかにないとのことである。フェラーリは2015年以降、13もの「レッド・ドット：ベスト・オブ・ザ・ベスト」を獲得している。こうした受賞の数々は、フラヴィオ・マンゾーニ率いるフェラーリ・スタイリング・センターの並外れた仕事に光を当てるものとして、フェラーリでは捉えているという。
12チリンドリ、および同スパイダーは、1950～60年代のフェラーリ製グランド・ツアラーをインスピレーション元としたモデルで、V12をフロントに搭載する2シーター。「ユニークなヘリテージを受け継ぎつつ、パフォーマンス、快適性、デザインが新たな水準に引き上げられた、この血統の最新の進化バージョンである」とのことである。
一方F80は、「GTO」「F40」「ラ・フェラーリ」などスペチアーレの系譜における六代目のモデル。カーボン・ファイバー製シャシーにハイブリッド・パワーユニットを搭載し、最高出力は1200ps。そのうちの900psを発生するV6エンジンは、ル・マン24時間レース2年連続で制覇した499Pから派生したものだ。乗員は2人だが左右非対称の「1+」コックピットを持ち、799台の限定モデルとなる。
フェラーリのスタイリング・センターでは、「フォルムと機能が完璧に調和した、フェラーリのレガシーを受け継ぐ革新的モデルの創造」に、これからも務めていきたいと述べている。
