
ブランドの顔そのものの再定義
2025年9月に開催されるIAAモビリティでのワールドプレミアが予告されている、メルセデス・ベンツの次期主力モデル、完全電動版の新型「GLC」。その発表に先駆け、同社は2025年8月4日、この新型車の「顔」、つまりフロントマスクのデザインを公式に明らかにした。ブランドの伝統と未来を融合させた象徴的なデザインの登場と言えるだろう。
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伝統のグリルが「光る芸術作品」へ
公開されたのは、メルセデス・ベンツのデザイン哲学「Sensual Purity(官能的純粋)」を新たな次元へと昇華させる、全く新しいフロントデザインだ。100年以上にわたりブランドの象徴であり続けてきたクロームグリルは、EV時代に合致した「アイコニックグリル」として再定義された。この印象的なセンターピースは、メルセデス・ベンツの本質を維持しつつ、整理されたクリーンなラインと最先端技術を通じて、よりモダンなタッチを取り入れている。
その最大の特徴は、内燃機関時代の機能的な部品から、威信とステータスを伝える「光り輝く芸術作品」へと変貌を遂げた点にある。幅広のクロームフレーム、スモークガラス効果を持つ格子構造、そして輪郭を縁取る統合型照明が、その主な構成要素だ。
さらにオプションとして、942個のドットが背後からバックライトで照らされるイルミネーション機能も用意される。このハイテクなピクセルグラフィックはアニメーションも可能で、中央のスリーポインテッドスターや周囲の輪郭と共に光を放ち、新型GLCに生命感を吹き込むという。
新時代の幕開けを告げる最初のモデル
この革新的なフロントマスクはすでに述べた通り、ベストセラーSUVであるGLCの次期モデルから採用される。メルセデス・ベンツのデザイン部門を率いるゴードン・ワグナー氏は、「我々の新しい象徴的なグリルは、GLCの新しいフロントであるだけでなく、ブランドの顔そのものを再定義するものです。未来のために再解釈された永続的なデザインコードの完璧な融合であり、我々の車を瞬時に認識できるようにします」と語り、その重要性を強調した。
新型GLCは、新開発の車載OS「MB.OS」を搭載する最初のモデルファミリーの一員でもあり、デザインとテクノロジーの両面で同社の新時代をリードする存在となる。さらには、インテリアにおいてもデザイン革命が行われることが予告されている。
IAAモビリティ2025での全体像の公開に、世界中の期待がさらに高まることは間違いないだろう。
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