
最後の「正統派ステーションワゴン」!
トミーテックが手掛ける1/64スケール・ミニカー、トミカリミテッド ヴィンテージNEO(TLVN)の、2026年1月の新製品情報が届いたので、気になるアイテムをピックアップしてお伝えしよう。S170型系トヨタ「クラウン」のステーションワゴン、「エステート」が完全新金型で登場するのだ。
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スポーティ系の最上級モデルがアスリートV
4つの車型を揃えて話題を呼んだ現行クラウンにもエステートの名を持つモデルがラインナップされているが、そちらは現代的なSUVであるのに対し、S170W型系クラウンエステートは、歴代のクラウンに長らくラインナップされ続けてきたステーションワゴンの系譜の、まさに最後に位置するモデルである。クラウンにワゴンが設定されるようになったのは、1962年末登場の2代目・S40型系でのことで、4代目まではカスタム、5代目以降はワゴンを名乗った。
S170W型系クラウンエステートが登場したのは、11代目・S170型系クラウンのデビューから3ヶ月ほど遅れた1999年12月のこと。それまでのワゴンが、1987年以来フルモデルチェンジをしなかったのを受けて12年ぶりの世代交代であり、これを機に名称もエステートと変わったのである。このネーミング変更を反映してか、先代までは荷室床に備わっていた折り畳み式のサードシートを廃し、5人乗りとなったのも特徴であった。
シリーズは、標準的なロイヤルとスポーティなアスリートの2系統で展開、基本はFRだが4WDモデルもアスリートFourとして設定された。エンジンは直6 DOHCのみで、3L、2.5L、2.5Lターボの3種類。2.5Lターボは280psを発揮する最も強力なエンジンであり、ステアマチックシフト(ステアリングホイール上のスイッチで操作可能なマニュアルシフト)との組み合わせでアスリートVにのみ搭載されている。サスペンションは全車、前後ダブルウィッシュボーンであった。
ミニカー化されるのは2001年式アスリートV!
このS170W型系クラウンエステートは、途中2Lモデルの追加や数度のマイナーチェンジを行いながら2007年まで生産されたのだが、トミーテックが今回製品化するのは、2001年式のアスリートVだ。写真はその試作品だが、ボクシーでオーソドックスな、古き佳きステーションワゴンの香りを残したボディ形状がよく捉えられているのがわかるだろう。
もちろん全体のプロポーションだけでなくディテールも、1/64スケールのダイキャストミニカーとしては極限と思えるほどに再現されており、アスリート系の特徴であるヘッドライト(円形の大小2灯を内蔵)や、スポーティなメッシュパターンのフロントグリルなど、その特徴が見事に押えられている。ボディカラーは銀と黒の2種類、どちらも予価3,850円(税込)で2026年1月発売予定。
なお、写真は全て試作品のため実際の製品とは異なる部分もありうる点、ご注意を。