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【速報】中国BYDがEV世界最速472.41km/hを達成。3000馬力を生む「ヤンワンU9」の独自技術とは

BYD ヤンワンU9トラックエディション
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アスパーク・アウルの記録を更新、世界最速EVの座は中国BYD

中国の大手EVメーカーBYDの高級車ブランド「ヤンワン(YANGWANG)」は2025年8月26日、EVスーパーカー「U9」のトラックエディションが、EV(電気自動車)の最高速度で世界新記録となる時速472.41km/hを達成したと発表した。この記録は、ドイツのパーペンブルク自動車試験場(ATP)で2025年8月8日に樹立された。これにより、ヤンワンU9トラックエディションは世界最速のEVとなった。

これまでのEV最高速度記録は、日本のアスパーク社が開発したEVハイパーカー「アウルSP600」が、同じくパーペンブルク自動車試験場で2024年6月8日に記録した時速438.7km/hであった。今回ヤンワンU9トラックエディションがその記録を30km/h以上も上回り、EVの性能競争に新たなマイルストーンを打ち立てた形だ。

【画像7枚】最高速472km/hを支えるエアロダイナミクス。BYD「ヤンワンU9トラックエディション」を見る

鍵は独自技術「e4プラットフォーム」と「DiSus-X

記録を樹立したヤンワンU9トラックエディションは、中国国内で販売されているヤンワンU9をベースに、サーキット走行に特化した改良が施されたモデルだ。ベース車両と同じく、4つのモーターを独立して制御する「e4プラットフォーム」と、車体姿勢制御システム「DiSus-X」を搭載している。これに加え、世界で初めて量産車に採用された1200Vの超高電圧プラットフォームや、極限状態に最適化された熱管理システムなどを新たに採用し、パフォーマンスを極限まで高めている。

その心臓部である「e4プラットフォーム」は、世界で初めて30,000rpmという高回転型の高性能モーターを4基搭載し、各モーターが最大555kWの出力を発生。システム全体では3,000psを超える驚異的なパワーを発揮する。これにより、1トンあたり1,217psという、世界の自動車業界でもトップクラスのパワーウェイトレシオを実現している。この圧倒的なパワーと、1秒間に100回以上もの頻度で各ホイールのトルクを最適に調整するトルクベクタリングシステムにより、超高速域でもタイヤの空転やトラクションの損失を防ぎ、絶対的な安定性を確保する。

さらに、インテリジェントボディコントロールシステム「DiSus-X」が、急加速時やコーナリング時、または凹凸のある路面で、各サスペンションを独立して高速に調整。車体の揺れを抑制してドライバーの快適性と信頼性を高めるだけでなく、タイヤの接地面積を能動的に最適化し、グリップ力を最大化する。これら2つのシステムが連携することで、車両の安定性と安全性が二重に保証されている。

ヤンワンU9は、独自の革新的な技術アーキテクチャにより、サーキット走行における「車体姿勢制御」という新たな概念を導入し、安全性と性能の限界を押し広げたとのことだ。

記録達成を支えた専用開発タイヤと「前記録保持者」

今回の記録挑戦にあたり、タイヤも特別に開発された。2024年にドイツで行われたテストで得られたデータを基に、タイヤメーカーのGiti Tire社と協力し、サーキット走行に焦点を当てたセミスリックタイヤを開発。コンパウンド素材やトレッドデザインを最適化したほか、ホイールリムとの界面に特殊な加工を施すことで、急加速や急ブレーキ時のタイヤとリムの相対的な滑りを最小限に抑えている。これにより、トルク損失やタイヤの摩耗を低減し、車両の安定性を向上させたという。

ステアリングを握ったのは、2024年にアスパーク・アウルSP600でEV最高速記録を樹立したドイツ人プロドライバーのマーク・バッセン氏だ。「昨年、私は頂点に達したと思っていました。自分の記録をこんなに早く破ることになるとは思ってもいませんでしたが、同じサーキットで、それを可能にする新しい技術と共に、私たちは今ここにいます」と、記録達成後に語っている。

BYDの最先端技術を結集したヤンワンU9トラックエディションが樹立したこの新記録は、EVスーパーカーの新たな時代の幕開けを告げるものと言えるだろう。

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※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。

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