トミカ55周年記念アイテム!
トミーテックが手掛ける1/64スケール・ミニカー、トミカリミテッド ヴィンテージ(TLV)の、2026年2-3月の新製品情報が届いたので、気になるアイテムをピックアップしてお伝えしよう。KGC10型スカイライン、いわゆる「ハコスカ」の2ドア・ハードトップ2000GTが完全新金型で登場するのだ。
【画像21枚】ハート(エンジン)のあるハードトップを細部まで見る!
2ドアとしては前期型にあたる1971年式を製品化
3代目スカイラインとなるC10型系は、1968年8月に発売された。当初は4気筒エンジンの1.5Lのみ、ボディも4ドア・セダンとワゴン/バンの2種類であったが、先代GT-Aの後継モデルである2L 6気筒バージョンは、2000GTの名で同年10月に遅れて追加されている。このGTがノーズを延長して搭載していたのは、セドリック用として先にデビューした直6 OHCのL20型エンジン。サスペンションも4気筒の前ストラット/後ろリーフリジッドから、リアをセミトレーリングアームへと変更していた。

さらに1969年2月の2000GT-R登場、同年8月の1.8Lシリーズ追加を経て、1970年10月に発売された新たなボディ形式が、2ドア・ハードトップである。これは単にリアピラーを傾斜させBピラーを省いただけでなく、Aピラーの角度も寝かされ、全高はセダンより15mmほど低められていた。それよりも重要なのはホイールベースをセダンより70mm短縮していたことで、その理由はGT-Rのレースでの戦闘力向上だったともいう。
もっとも、当時の日産の発表ではハードトップ2000GTについて「スカイライン・シリーズの最高級車として開発された」とされていた。2ドアのラインナップは当初2Lと1.8Lモデルとなっており、さらなる豪華版である2000GT-Xや、軽快な1.5Lモデルは1971年9月のマイナーチェンジ時に追加されている。翌年3月にはセダンにもGT-Xを加え、同年9月にスカイラインは次世代へとモデルチェンジを行った。
TLVのハコスカはこれで全ボディ形式が揃う!
1971年のマイナーチェンジにより、前期/後期に分かれるハコスカ2ドアだが、今回TLVで製品化されるのは前期型にあたる1971年式の2000GT。サーフィンライン(リアフェンダーのプレス)も美しく、微妙な曲線で構成される実車のスタイリングが見事に縮小されているのが、写真からも分かるだろう。TLVではすでにハコスカを4気筒/6気筒の4ドア・セダン、バンと製品化しており、この2ドア・ハードトップでいちおう全ボディ形式が揃うこととなる(2ドアの4気筒モデルも期待したい)。
全体のプロポーションからディテールまで完璧なのはいつも通りだが、今回注目すべきは、ボンネットが開閉式でその中のL20エンジンまで再現されていることだ。TLVでも多くはないエンジン再現モデルということで、これには興奮せざるをえない。また、フェンダーミラーがユーザー取付部品として付属するのもポイントだ。こうした作り込みは、ぜひ画像ギャラリーをご参照いただきたい。
ところでハコスカ2ドアの1971年式GTといえば、トミカでも初期のシリーズにラインナップされていたことを覚えている方も少なくないのではないだろうか。それもそのはず、この製品はトミカ55周年記念モデルとして企画されたものであり、そういった意味でも見逃せないモデルと言えるだろう。ボディカラーは銀とラベンダーメタリックの2種類で、どちらも予価4,620円(税込)、2026年2月発売予定。

なお、写真は全て試作品のため実際の製品とは異なる部分もありうる点、ご注意を。
■トミーテック公式サイト
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