まさに圧巻の走りを見せたトヨタ勢が完勝!
世界ラリー選手権(WRC)の第13戦ラリージャパンが2025年11月6日(木)~11月9日(日)に愛知県と岐阜県を舞台に開催。トヨタのセバスチャン・オジエ/バンサン・ランデ組が優勝、2位にもエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組、3位にサミ・パヤリ/マルコ・サルミネン組が入り、トヨタにとっては3年連続の優勝で表彰台独占を果たすという結果となった。
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【Day1】豊田市駅前で初のセレモニー開催。SS1はロバンペラが先行し開幕
ラリー初日となる11月6日のSS1では、トヨタのカッレ・ロバンペラがトップを奪取。その後に行われたオープニングセレモニーは、例年の豊田スタジアムではなく豊田市駅前で初めての実施となった。今回のオープニングセレモニーは無料で観覧できるということもあり、沿道に多くのファンが詰めかけ、ドライバーにサインをもらったりトークイベントも開催されるなど、初日から大いに盛り上がりを見せていた。
【Day2】オジエが首位浮上、ロバンペラは後退。愛知の難コースでトヨタ勢が躍動
本格的な競技が開始となった11月7日のDay2では、愛知県内で稲武/設楽、新城、伊勢神トンネルの3ステージを各2回走行し、108.30kmで争われた。ここでDay1で総合4位につけたトヨタのセバスチャン・オジエは、SS2でベストタイムを記録し、一気に首位に立った。続くSS3「シンシロ1」では、前ステージで2番手タイムを刻み総合2位に順位をあげていた勝田がベストタイムをマーク。オジエに0.5秒差をつけて首位に立つ。そしてSS4エルフィン・エバンスがベストタイムをマークする。
午後の再走ステージでは、SS5、SS6の2ステージ連続でオジエがベストタイムを記録。SS5で2番手タイム刻み総合2位に順位を上げた勝田に対し、8.1秒のリードを築くこととなった。そして、最後のSS7ではエバンスがベストタイムを刻むもトップ3の順位は変わらず。このステージ4番手タイムのオジエが、総合2位勝田に7.9秒、総合3位エバンスに10.2秒の差をつけてDay2を締めくくることとなった。一方、前日トップのカッレ・ロバンペラはSS3でガードレールに激突し足まわりにダメージを負い後退している。
【Day3】勝田貴元、痛恨のクラッシュでデイリタイア。首位争いはチームメイト対決へ
続くDay3では、ドライコンディションであったものの路肩から舗装路に流れ出した泥や落ち葉により、一部は非常に滑りやすい状態に。総合2位の勝田に7.9秒差をつけてトップに立ったオジエは、午前中の3本のステージを3、5、4番手タイムで走行。一方、総合2位に順位を上げたエバンスは、SS9でも2番手タイム。午前中最後のSS10ではベストタイムを刻み、トップのオジエとの差を2秒まで縮めた。
しかしここで日本人唯一のラリー1ドライバーであるトヨタの勝田貴元にトラブルが発生することに。勝田はSS9で3番手タイムを、SS10で2番手タイムを刻みエバンスと3.2秒差の総合3位につけていたものの、SS11でウォーターバリアに激突。これによりパワーステアリングにダメージを負ってしまい修理を試みたものの、デイリタイアとなってしまう。
勝田の後退により、首位争いはオジエとエバンスの一騎打ちの様相となったが、SS12の恵那と、続くSS13の小原ではオジエが連続でベストタイムを記録し、総合2位エバンスとの差を4.9秒に拡大する。さらに、今年初開催となったSS14の豊田市SSでも、オジエは2番手タイムのエバンスに1.6秒差のベストタイムをマークし、差を6.5秒に拡げて首位を守った。
【Day4】雨の最終日もトヨタが支配。オジエ優勝で3年連続の表彰台独占を達成
前日までの荒天から一転し、雨模様となった最終日のDay4では、オープニングステージのSS15額田で、ロバンペラが2番手タイム。前日のデイリタイアを経て再出走した勝田が3番手タイム、総合2位のエバンスが4番手タイム、首位のオジエが5番手タイムとなり、オジエとエバンスの差は5.7秒に縮まることに。続くSS16の三河湖ではオジエがベストタイムを刻み、2番手タイムのエバンスとの差を6.7秒に拡大。さらに、SS17の岡崎SSSでもオジエはベストタイムをマーク、続くSS18オジエは3番手タイムを記録し、その差は8.3秒へと広げていく。
そして迎えた最終のパワーステージのSS20三河湖でもオジエはベストタイムを記録し、総合2位のエバンスに11.6秒差をつけてラリージャパン初優勝、今シーズン6勝目を飾った。また、オジエは日曜日のみの合計タイムで競われる「スーパーサンデー」でも2番手のエバンスを抑えて1位となったことから、パワーステージの5ポイントと、スーパーサンデーの5ポイントを追加で獲得。1戦で獲得可能な最大ポイントである35ポイントを加算し、ドライバー選手権では単独2位となった。これにより、TGR-WRTは2023年から3大会連続となるホームラリー優勝を達成している。
■ラリージャパン公式HP:https://rally-japan.jp/
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