全て手作業で製作、左右対称まできっちりと
ベントレーは2025年12月2日、最新世代の「コンチネンタル GT」、「同GTコンバーチブル(GTC)」、および「フライングスパー」向けの、強化された新しい「カーボンファイバー・スタイリング仕様」を発表した。この新仕様は、2025年のグッドウッドで、オレンジ・フレイム仕上げのコンチネンタル GT スピードで初めて一般公開されたものだ。
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パフォーマンスと美学の融合を目指して
この仕様は、ベントレーのグランドツアラーにおけるスポーティな側面を強調することを目的としており、チタン製アクラポビッチ・エキゾーストおよびブラックライン仕様と組み合わせることで、よりダークでアグレッシブな印象を演出する。この新しいスタイリング仕様は、先代モデルではベントレーの4台に1台で注文されていたという成功を引き継いだものだ。主な変更点と特徴は以下の通り。
まず、対象モデルの拡大。以前の世代と比べての大幅な拡張として、今回の仕様はマリナーによるビスポークを含む全モデル・バリアントに展開される。
構成は次の通りである。すなわち、カーボンファイバー製のフロントバンパースプリッター、先代より大型化されたリアディフューザー、金属製のバッジが組み込まれたフルレングスのサイドシル、そしてミラーキャップがこの仕様に含まれる。なお、フロントスプリッターは、強度と安定性を高めるために厚さが2倍に強化されており、スタイル性だけでなく実際の空力効率の面にも貢献すると説明されている。

カーボンファイバー製の各コンポーネントは手作業で製作。視覚的な調和を追求し、キャビンの化粧板と同様に、中心線に対して左右対称となるよう仕上げられているという。また、特に注目されるのは、サイドシルに埋め込まれた立体的なベントレーバッジだ。これはエレクトロフォーミング・プロセスで精密に作られており、宝石のようなファセット(切子面)表面を持つことが特徴である。
これらのカーボンファイバー製コンポーネントは、車両の最新アップデートと同時に開発されており、アフターマーケット製品ではなく、車両デザインと一体になることを目指して設計されている。またそれにあたっては、10万kmを超える耐久性テストと、ベントレーの基準を満たすための複数の製造サイクルを経ているとのこと。
この仕様は、既存の第4世代車両への後付け(レトロフィット)として購入することが可能であるだけでなく、これから新車を注文する際の有償オプションとして選択することもでき、いずれについてもグローバル小売ネットワークを通じて提供される。
【ル・ボラン編集部より】
第4世代となり「ウルトラ・パフォーマンス・ハイブリッド」を得たコンチネンタルGT。その走りは、電動化による静寂と、爆発的なトルクによる野性が同居するかつてない洗練を見せる。今回発表されたカーボン仕様は、その「動」の資質を視覚的に解き放つものだ。特筆すべきは、単なる軽量化や装飾に留まらない点である。織り目が左右対称となるよう配された「ミラーマッチ」の美学や、10万kmに及ぶ耐久テストは、このパーツひとつひとつにベントレーの哲学が宿っている証左だ。エレガンスの中に、隠しきれない闘争本能を秘めたいオーナーには、まさに打ってつけの仕立てと言えるだろう。
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※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。