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ラプターより軽快? フォード「ブロンコRTR」登場──ハイスピード・オフローダーの“民主化”を謳う真意

ハイスピード・オフローダーの“民主化”

フォードは2026年1月14日、「フォード・ブロンコ」のハイスピード・モデルとして「2027年型ブロンコRTR」を発表した。

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RTRビークルズとのコラボ第2章

このモデルは、手が届きやすい価格と、砂漠をハイスピードで駆け抜ける爽快感の両立を実現したものであるとのこと。その開発はジョンソン・バレーにおいて、車両の課題を徹底的に洗い出す過程から始まったという。キング・オブ・ザ・ハマーズ(世界一過酷と言われるオフロードレース)で2度の優勝経験があるローレン・ヒーリーがプロトタイプを砂地で走らせた。

その姿を見守りつつ、高額な「ブロンコ・ラプター」の予算を持たない層にも、このハイスピードな興奮を届けるという明確なミッションが確定されたのである。

またこのモデルは、フォードとRTRビークルズによる、モータースポーツ志向のコラボレーション第2章として誕生したものでもある。RTR創設者ヴォーン・ギッティン・Jr.とヒーリーの協力のもと、アクセスのしやすさと刺激的なパフォーマンスを両立するよう、開発が行われた。

RTRが持つ選手権制覇のノウハウを、平均的なエンスージアストが手の届く車両へ注ぎ込むことで、いわばハイスピード性能の「民主化」を目指したものである。キング・オブ・ザ・ハマーズでの圧倒的な実績を背景に、前述のラプターや、同じくブロンコの「ストロープ・エディション」が独占していた、砂漠での高速走行に焦点が当てられたという訳だ。

専用セットアップの足周り+軽量エンジン

技術面では、ブロンコ・ファミリーの中でも独自のオフロード性能を誇ることとなった。すなわち、標準で33インチ・タイヤとハイクリアランス・サスペンションを組み合わせるという、これまでのブロンコにはなかったセットアップが採用されているのである。ヒーリーは、「ハンドルを握る前から、これが最高に楽しいドライブになることは一目瞭然です」と自信を見せる。

サスクワッチ・パッケージに用意されたインターナル・バイパス・ダンパー

さらに、より高い限界性能を求めるユーザーへ向けて、サスクワッチ・パッケージの内容が強化された。通常は上位のバッドランズ・トリムにおいて複数のオプションを組み合わせるのでなければ得られない「HOSS 3.0サスペンション」と「FOX製インターナル・バイパス・ダンパー」を、このパッケージでは標準装備としたのである。これにより、大きな衝撃を受けても底突きすることなく、強力なダンピング性能を発揮するという。

パワートレインは、4ドア・ボディに2.3L EcoBoostエンジンと10速オートマチックの組み合わせ。このエンジン選定最大の理由は「重量」だ。フロントエンドを軽量に保つことで、砂丘において車両をより軽快に操作することが可能となり、岩場を這うようなクローラーではなく、砂漠を舞うように走る「プレランナー」としての特性が強調されているのである。

また、この2.3Lエンジンには、ブロンコ・ラプターから流用した1000Wの冷却ファンや、レース由来のソフトウェア制御アンチラグ・システムを搭載。これにより、砂地での加速時にターボの過給を待つことなく、瞬時に必要な推進力を得ることができるという。

どこでも走れる、どこでも目立つ一台

外観も、RTR特有の「アティチュード」とブロンコの機能的デザインを融合したものとなっていると言えるだろう。ヒーリーが「明るく、騒がしく、目立つ存在です」と語る通り、鮮やかな「ハイパー・ライム」のアクセントやグラフィック、アバランチ・グレーのペイントが目を引く。

さらに、RTRシグネチャー・ライティングを備えた新設計のグリル、専用のEvo 6ホイール、ヘリテージを意識したホイールアーチなど、細部までのこだわりが見られる。

ブロンコRTRこそ、ハイスピード・オフローダーの民主化を担うモデルと言えるだろう

ブロンコのチーフ・プログラム・エンジニアであるエド・クレンツ氏が率いるチームは、ジョンソン・バレーでの過酷なテストを通じてこの車両を鍛え上げた。ヒーリー氏は開発を振り返り、次のように振り返っている。

「フォードとRTRがキング・オブ・ザ・ハマーズで学んだノウハウを注ぎ込んだ、血統ある一台です。ブロンコ・ラプターと同様のアプローチを取りつつ、RTR独自のスタイルとパフォーマンスを加えました。私たちがジョンソン・バレーで課したあらゆる試練を乗り越えたこの車両は、ユーザーがどのような環境で走らせても耐え抜くことができるでしょう」

【ル・ボラン編集部より】

ラプターが圧倒的王者の「Tレックス」なら、このRTRは俊敏な「ヴェロキラプトル」といったところか。2.3Lのエコブーストを選択し、あえてフロントを軽く仕立てた点に、単なる廉価版ではなく、操る快楽への執着を見る。重量級のラプターが大地をねじ伏せるのに対し、RTRはバネ下をしなやかに躍らせるプレランナーの流儀だ。日本の狭路事情を鑑みれば、この軽快さと“民主化”されたパッケージこそが、むしろ我々にとっての真価かもしれない。正規導入が途絶えて久しいが、並行輸入でも手に入れたい濃密な一台である。

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※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。

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