奥のライトレンズをクリアーかつ大径に
フジミ(旧ニットー)のヨタハチを現在ならではの作り方で組み上げてみよう、という当連載、前後フードの着脱をどうするかという前回に続き、第3回目となる今回はヘッドライト周りの改修である。
【画像26枚】微妙な修正が完成時の印象を左右する!その的確な工作を確認!
メッキムクのレンズから古いキット感が濃厚に出てしまう
ヨタハチのヘッドライトは、ボディから奥まったところに規格型の丸型ヘッドライトを埋め込み、その上に透明カバーを被せて、ボディ外皮とツライチにすることで空気抵抗を低減した、当時としてはきわめて斬新なものだった。
非力なエンジンを軽量化と空力で補うというヨタハチのコンセプトを象徴するディテールであり、ポカンと口を開けたような形のグリルと合わせて、チャーミングなフロントマスクを形成している。フロントマスクを自動車の「顔」とするならヘッドライトは「目」にあたる。人もクルマも「目ヂカラ」は顔の印象を大きく左右する大切な部分だ。
最近の1/24カーモデルでは、ヘッドライトの表現に非常に力が入れられている。透明部品のレンズ・カバーや、メッキのリフレクターの精密なモールドにより、実車さながらの表情が当たり前になった。
しかし1990年代以前のキットでは、ヘッドライトの表現はあまり重視されておらず、リフレクターが省略されていたり、レンズやカバーが一体のメッキ部品になっているキットも珍しくなかった。

キットのヘッドライト部品。リムとライトレンズが一体のメッキ部品だ。リムの内側に外側の透明カバーを乗せる段があり、リムが太く内側が狭いため、ライトレンズ部分が小さい。このキットの印象として「ヘッドライトが小さい」という声をよく聞くが、その原因のひとつがこれだろう。
この旧ニットーのヨタハチも1980年代初頭の金型なので、ライト本体はリムと一体のメッキ部品で、透明レンズは用意されていない。しかし外側のカバーをちゃんと薄い透明部品で再現しているのは「精密再現」を謳ったメーカーのこだわりが感じられる部分ではある。
今回の制作では、キットのリムと外側カバーは生かしつつ、内部構造を現代キット風にあらためて、ヨタハチ本来の「目ヂカラ」を再現しようと試みた。また、リムの取付け位置を微調整して、より実車に近い表情になるように工夫してみた。それぞれの工作はさほど難易度の高いものではないので、これからこのキットを作る方はぜひトライしていただきたい。
次回はトランクルームの工作や、ボディ塗装に向けた細部の下拵えなどをご覧いただく予定だ。どうぞお楽しみに!

今回制作しているのはこのキット、フジミ製1/24スケール・プラモデル「トヨタS800」、いわゆる「ヨタハチ」。もともとはニットーが1980年代初頭にリリースしたキットで、童友社を経てフジミに金型が移管されており、現在(2026年2月)も入手可能。レースカーやカスタム仕様など、数種類のパッケージがあるが、これはインチアップシリーズで、ノーマルなロードカーのパッケージだ。

























