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純内燃機関でニュル歴代3位。フォードGT Mk IV、米国車最速6分15秒977の金字塔

コルベットも超えた!

フォードは2026年4月3日、ニュルブルクリンク・サーキットにて、同社のサーキット専用モデル「フォードGT Mk IV」が、アメリカの自動車メーカー最速の記録(かつ同サーキットで記録されたタイムのうち歴代3位)を樹立したと発表した。

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歴代3位の衝撃タイム!

ドイツのニュルブルクリンク・ノルトシュライフェ(北コース)は自動車メーカーにとって究極のテストコースとして長らく存在してきた。全長約20.8kmに及ぶ曲がりくねった起伏の激しいコースには「グリーンヘル(緑の地獄)」という通称もあるほど、限界が試される場所として知られている。

Mk IVはフォードGT現行世代最後のモデルとなるが、その掉尾を飾るにあたり、この記録はまさに圧倒的な勝利宣言と言えるだろう。今年・2026年は、フォードGTがデビューしル・マンでクラス優勝を果たしてから10年、そしてあのGT40が世界で最も有名な耐久レースとフォードの歴史を築き始めてから60年という節目の年でもある。同社はその遺産に敬意を表すため限界に挑んだのだ。

今回フォードGT Mk IVは、ニュルブルクリンクにおけるアメリカの自動車メーカー(OEM)として最速記録を樹立し、ノルトシュライフェを周回したあらゆる車両の中で歴代総合3位のタイム、6分15秒977を記録した。

この記録は、プロトタイプカテゴリーに分類されるサーキット専用車両GT Mk IVが、現在一般向けに販売されている車両の中でノルトシュライフェを最速で周回できるモデルであることを意味する。さらに、内燃機関(ICE)のみを動力源とする車としても、ニュルブルクリンク最速の記録だ。

フォードが緑の地獄を制覇できた理由とは

このマシンは全世界でわずか67台のみの生産。800hp以上を発揮するツインターボ・フォードEcoBoostエンジンをはじめ、エンジニアリングパートナーであるマルチマティック社のアダプティブ・スプール・バルブ(ASV)レース用サスペンション、延長されたホイールベース、特注のレーシングギアボックスを搭載している。カーボンファイバー製の「ロングテール」ボディは、最大限のダウンフォースとスピードを生み出すように設計された。

この難コース攻略のため、車両のステアリングはフォード・レーシングのファクトリードライバー、フレデリック・ヴェルヴィッシュに託された。彼は2019年と2022年にニュルブルクリンク24時間レースを制覇しており、同コースを熟知している。また、2025年のデイトナ24時間レースでは新型マスタングGT3で最初の優勝者の一人として名を連ねるなど、その才能は広く認知されている。記録的なラップを終えた後、彼は次のように語った。

「ニュルブルクリンクでフォードGT Mk IVをドライブするのは、他では味わえない体験です。この車は絶対的な武器であり、自分の意志の真の延長線上にあります。あらゆる操作に対して、即座に的確な反応が返ってきます。ケッセルヒェンを抜け、フルークプラッツを越えるとき、ただひたすらに自信を与えてくれ、より一層ハードに攻め込むことができます」

「コースの歴史を感じるとともに、このマシンに心血を注いだフォード・レーシングのエンジニアたちの計り知れない能力を感じます。このような記録を打ち立てられたことは夢のようですし、情熱と精密さが融合したときに何が可能になるかを証明するものです」

今回の挑戦はマルチマティックとミシュランのサポートを受けたチーム体制で行われた。フォードは電気自動車のデモカーからサーキットに特化した市販車に至るまで、多様な車両をこのサーキットに持ち込みテストを行っている。同社によれば、こうした挑戦から得られた知見は、一般向けロードカー開発にも直接活かされているという。

フォードGT Mk IVがニュルブルクリンクで見せたパフォーマンスは、同社の野心を明確に示すとともに、パフォーマンスカーの未来を垣間見せるものであると言えるだろう。

【ル・ボラン編集部より】

内燃機関の終焉が囁かれる時代に、ICEのみでニュル歴代3位を叩き出した事実は痛快だ。打倒フェラーリを掲げた1966年のル・マン制覇から60年。フォードは実用車の電動化を推進する一方、このMk IVでは一切の妥協を排し、純粋なエンジンの限界をサーキットという聖域で昇華させた。環境性能という現代の枠組みを脱ぎ捨てた専用設計の割り切りは、名車GT40の歴史を背負う同社にのみ許される大人の道楽の究極形である。緑の地獄に響くV6の咆哮は、モータースポーツ史に刻まれる美しき讃歌だ。

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※この記事は、一部でAI(人工知能)を資料の翻訳・整理、および作文の補助として活用し、当編集部が独自の視点と経験に基づき加筆・修正したものです。最終的な編集責任は当編集部にあります。
LE VOLANT web編集部

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